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大寒



ずっと昔の学生時代
弱いものを排除しない社会が成熟した社会である、と
学んだことがあった

理論として理解はしたものの
自分の生活や考えには直結せず

いわゆる社会的弱者と言われる人への支援を仕事にしつつも
理解も体現もできていなかった

好きな人は仕事ができる人
何をしても、数字を上げているから大丈夫

数や力がないと理想も実現できないと称して
強い人が好きで弱い人は気にも留めない
そんな、鼻持ちならない人間だった

目標は崇高なのに手法はお粗末

効率を重視し、数を誇り、目に見えるものだけが成果だと
思い込んでいた

今朝、ふと考えた

ひとりが好き、だけど一人は寂しい
では、一緒にいるなら、どんな人といたいだろう

痛みを経験し、弱さを知っている人
自分を諦めずに前を向いて生きている人

こんな人たちと一緒に生きていきたいと思う

痛みを知る人は、弱さを体験して
あたりまえがないことを知り、人の温かさを知っている

人の温もりの中で、本当に必要なものを知り
また、前を向くことができる人が強い人だから

弱さも痛みも
全てのことに意味があるということを
やっと腑に落ちて感じられた

大寒の朝


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