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無意識の連鎖

虐待を受けて育った人は
自分が親になった時
我が子に同じ事をしてしまう
確率が高くなる。。。
これは統計的にも
立証されている事です

私も若い頃からこの情報は
自分で知っていて
子供産んだ時不安でいっぱいだった
どれだけ自分で我が子には
同じ目に合わせない!と
誓っても現実は違うかもしれない。。。

何故辛い思いをして
育ったのに
また同じことをしてしまうのか
それには頭で考えても
理屈では説明できない
心理的要因があるのです

これは私の知り合いのお話

ある50代の男性A氏が
私に自分の家族の事を
話してくれました

A氏は
自分の父親の事を
「めっちゃ嫌いやねん!!!」
と言いました。

どうして?
A氏はこう続けます

幼少期から父親は自分の発言や行動に
とても否定的で
どなり散らし、怒り、卑下し
自分の常識を押しつける
挙げ句には暴力まで振るわれる

そんな環境で育ったと言っていました

子供がこの様な環境で育つと
どんな大人になってしまうのか?

A氏は私が見ている限りでも
仕事の関係者には
暴言や傲慢な態度

怒りの沸点は
こちらが予想もつかないほど
急激に上がり
怒り出すと自分では
その感情をコントロールできずに
また暴言を吐いたり
物に当たり散らしたりしていました

自分の感情を素直に出す
落ち着いて話す。という事を
苦手としていて
気に入らない事があれば
相手の事なんて考えずに
怒りを露わにするのです

A氏は
今だに父親と顔合わせると
罵声を浴びせ合い
喧嘩になると言っていました

そしてA氏は

自分は子供達に嫌われている
だからコミュニケーションが
とれない。どうコミュニケーションを
取ればいいのかもわからない。
そう言っていました

どうして
子供に嫌われているのか?と
聞くと

子供を叱る時
頭ごなしに叱りつけ
殴るから。と彼は言いました。

私はA氏にこう言いました。
「あなた大っ嫌いなお父さんと
       同じ事してるね。。。」

すると
鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして
「ホンマやな。。。」
言ったのです。

「え?気がついてなかったん?」
「うん。。。。。。」

彼は自分の父親にされた事を
自分の息子にもしていた
しかも無意識で

いやいや。普通に考えたら
わかるやん!
と思われる方も多いかもしれません

これが
無意識の連鎖

あんなにも嫌な思いをしたのに
また自分も人に同じ事をしてしまう

子供の頃の親との関係性や
子供の頃の環境がいかに重要か
そしてどんな影響を与えてしまうのか
A氏の場合は
それがとても顕著に
出てしまった
例ではないかと思います

A氏の例は
そのままを受け継ぎました

子供は親を選べません
自分の置かれた環境を
ごくごく当たり前に
これが自分の普通の環境だと
潜在意識の中に刷り込まれて
しまうのです

これは冒頭に書いた
虐待だけに
限った話ではありません

親が口癖のように
子供にかける言葉や態度
これらを子供は繊細に感じ取り
歪んだ愛や
否定される事を
当然の如く受け入れ
育った子供は
心に傷を負い
時にはトラウマとして残り

またそれを
次世代へと継承して
いってしまうのです

これは決して故意ではなく
無意識の中
人の記憶の中で
起こってしまう
現実なのです


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