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【ひとりごと】ひっさびさに本を読み漁ってたら最高だった【読書メモ】

2024.4.1-読んだ本

「フラフラ」のすすめ 15歳の寺子屋 益川敏英
ノーベル物理学賞を受賞された益川さんの本。最近亡くなったのを知ってショックだった。
ノーベル賞を取ったのはニュースで見たことがあるけど、詳しい内容について知らなかった。個人的に「いちゃもんの益川と呼ばれていた」「英語が大嫌いで、受賞時のスピーチは日本語でやった」というエピソードにお人柄を感じる。へそ曲がり根性は、今まで隠してただけで少なからず私の中にあった。このアイデンティティこそ、今一番輝かせる時なのかもしれない。


生命を極める スタディサプリ三賢人の学問探求ノート
中高生向けの進路について著名人のエピソードを紹介するシリーズ本。
自然科学系は好きな分野だけど、特別専門ではなかったし、高校生物で止まっていた自分としては、新鮮に読める内容だった。
特に、「毎日細胞が死んでは生まれ変わるので、昨日の自分とは違うのは確か」「失敗や間違いこそ人間の本質」… 読むだけでは教科書的に「そうだよね」と思いがちですが、自分の生活や思考に当てはめると、その考えが欠落してたんですよね。失敗すると怒られるからしたくない、間違ったことは非難される。「それは違う」と頭の隅にありつつも自分にそう思い込ませてきたので、如何に自分が本質から背いていたかが分かった…

人間を極める スタディサプリ三賢人の学問探求ノート
シリーズの中でも広い学問の目線で読める本
人工知能、行動生態学、英文学の専門家の話の中で、私が面白い!と思ったのは、行動生態学「ヒトは、いつ大人になるのか?」。成人の年齢が18歳になり、大人の「こうあるべき」がどんどん増えているような社会で、実はヒトって身体が大人として安定するの20歳すぎてからでも、脳が感情を控えようとする機能が安定するのは25歳程度! チンパンジーと比較したヒトの生活史戦略(ライフヒストリーストラテジー)の話はホント興味深かった。如何に自分の思考が狭かったか!

社会を極める スタディサプリ三賢人の学問探求ノート
がっつり社会科学専門の方の内容。コミュニケーション学、社会学、公共哲学の3本。
自然科学の方々の話で通じるのが、「身近なところを不思議に思った」「周りの不通に違和感があった」ということ。視点が自然か社会かの違いかと思えばそうじゃないのが面白い。この本は他2冊よりも自問自答ファッションに通じるものがあると思う。


石は元素の案内人 月刊たくさんのふしぎ
鉱物大好き第一弾。まずこれが読みたかった!
身近な鉱物である塩から始まり、分子や原子の存在、身の回りから元素を取り出す方法など。特に電子顕微鏡で見た塩の結晶はうひょー!ってなった。分子の粒々が見えてる、まじで自然は粒でできてたんだって実感した。

いろいろ色のはじまり 月刊たくさんのふしぎ
鉱物大好き第二弾。いや、鉱物以外もたくさんあった!
昔の人はどうやって色を作ったのか。人の美しいものへの探求に驚かされる。特に赤・青・緑・紫が好きな人におすすめ! 巻末のポスターも圧巻。在庫あれば個人で買おう…

光の正体 月刊たくさんのふしぎ
当たり前に存在する「ひかり」についてやさしく書かれた本。
イラストがたいへんかわいい。光の粒っこがまるまるしてる。
たいへんやさしく、すみっこでしっかり補記されているので分かりやすい。子どもが「どうして空は青いの?」と※なぜなぜ期が始まったら、ぜひ紹介してほしい。物理学の始まりがこんな素敵な本からなの羨ましいな!
※たくさんのふしぎは一人で読むなら小学3年生~がおすすめ。3才児程度だとちいさなかがくのともがわかりやすい。

野生のチューリップ 月刊たくさんのふしぎ
関東ではもう花盛りじゃなかろうか。チューリップは好きな花の一つで、街角の花壇で見かけると癒される。でも園芸種だけしか見たことなくて、原種のことは全く知らなかった。まさかカザフスタンみたいな標高が高くて寒いところだったとは…

光るきのこ 月刊たくさんのふしぎ
やっぱり光るものが好き。写真を見て借りた。
人間が見たら「きれい!」とうっとりしてしまいますが、きのこから見たら「生存戦略で光ってるだけなので…」って気持ちなのかな。こういう戦略を立てて生きている姿を見ると、豊かな森ってすごいと思う。

「植物」をやめた植物たち 月刊たくさんのふしぎ
人間だったら想像以上にずるがしこいやつ!と非難されそうでも、植物は平気で戦略を立てて生きている。そして、そんな植物らしさをやめた植物が生きる森は豊かなんですって。なんだか、今の社会にも言えそうなことだなぁ。

10才のころ、ぼくは考えた 月刊たくさんのふしぎ
著者が10才の頃に集めた大好きな石から、いのちや存在、その流れについて考えた本。自分とは何か? 脳が発する電気信号でしかないのか? 生まれた意味なんてないのでは? なんて考えてしまっても、自分の存在をやめられないよねと、そう思わせてくれる。 


まとめ:自分の思考の狭さを測定したい。

読んでわかったのが、いかに自分が狭いかだった。
自分に限らず、人間をヒトと見る、社会と見る、集合と見る、動物と見る… 学べば学ぶほど知らないことばっかりだし、知っても果てはないし、自分の枠にとらわれていたなと思った。特に「失敗や間違いは人間の本質」「どんなにずるい生き方をしても、その生き物が豊かさを表している」ってのは、これだけ研究している人が言うんだったら、そうなんだな…としか言いようがない。

自分事にすると、いかに自分が社会価値がないない!ってべそかいても、自分という存在の代わりはいないし、自分が社会不適合でも、生活している事実だけでバラエティに富んだ社会の証明になるというか… 自然の中で生まれた意味はないとしても、後付けできるってのは、ある意味生存戦略だなと思った。

もしかして、人生って後付けと歩いた道のり次第で、いいものになるのかもしれない。なんて。

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