過程を楽しむ技術者『創るセンス 工作の思考』著 森博嗣
著者は創作について
「教えてもらえば早道があっただろう。
でも僕は楽しい時間を早道で通り過ぎたくなかった」
と記しています。
1 問と答
問 創るセンスとは?
答 創作における
試行錯誤の過程
を多く経験することで培われる未知への応用力。
個性という独自の切り口が希少価値を高める。
2 ビフォー 気づき ToDo
ビフォー
効率化を重視し、マニュアルに頼ったり攻略サイトを利用していました。
気づき
実は、うまくいかない現状をなんとかしようと試行錯誤する過程で対応力や応用力といった経験値が溜まる。
そもそも人間はその試行錯誤の過程自体を楽しめる生き物なのです。
HUNTER×HUNTERのジン・フリークスも、何年かぶりに会った息子に
「過程を楽しめ」
と伝えていました。
ToDo
まず大人が楽しむ姿を見せる。
すると子供は自然と興味を持つそうです。
なにかを創る過程を、大人の都合で取り上げないようにしてみます。
子どもにやらせるとグチャグチャになりますが、手巻き寿司も自由にやらせてみようと思います。
実際に手を動かしたほうが、確かに楽しそうにしていますし……
後日、アリエナイ場所から酢飯が見つかってびっくりするんですよね。
3 余談
誰だったか忘れましたが、有名な俳優さんが映画やドラマについて
「完成した作品だけがドラマじゃない。
創っている最中にもドラマがあるんだ。
それが楽しくて俳優をやっている」
と語っていたのを覚えています。
私たちは、テレビや映画館で出来上がったドラマや映画を見て、その作品を楽しむわけですが、きっと制作という舞台裏では、また別のドラマがあるのでしょう。
「ガラスの仮面」や「推しの子」を見ていて、そう強く思いました。
試行錯誤の過程という経験値が、目に見えない力として蓄えられる。
しかも楽しい。
そう気づかせてくれた一冊でした。
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