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積読の免罪符。多読より、妄想のゆとりを『読書について』 著者 ショーペンハウアー


1 概要(……ちょっと難しいです)

 以下はChatGPTによる概要を引用しました。

 アルトゥル・ショーペンハウアーの「読書について」は、彼のエッセイ集『パルェルゴメナ』の一部です。このエッセイでは、ショーペンハウアーは読書が人の思考に与える影響について深く掘り下げています。主なテーマとしては、読書が個人の知的発展にどのように貢献するか、そして読書のし過ぎが思考能力にどのような悪影響を及ぼす可能性があるかが挙げられます。

 読書についての概略

 ショーペンハウアーは、適切な読書が知識の吸収と知的成長を促進する重要な手段であると認識しています。本は、さまざまな時代や文化のアイデアにアクセスする窓であり、それらを通じて学び、自分の知識を広げることができると彼は述べています。

 思考との関係

 しかし、ショーペンハウアーは読書が単なる情報の消費に終始してはならないと強調しています。彼によれば、読書は自分自身の思考を刺激し、批判的に考え、独自の見解を形成するための出発点でなければなりません。過剰な読書は、個人の思考能力を鈍らせ、他者のアイデアに過度に依存することにつながる恐れがあります。

 独立した思考の重要性

 ショーペンハウアーは、独立した思考と自己反省の重要性を強調します。彼は、読書が自分自身のアイデアを形成する過程において、単に他人の意見を受け入れるのではなく、それに挑戦し、自分の理解と統合する機会であるべきだと主張しています。

 質の選択

 全ての本が等しく価値があるわけではないとショーペンハウアーは警告しています。賢明な読書家は、質の高い文献を選び、時間を無駄にするような劣った作品を避けるべきだと彼は助言します。質の高い作品とは、永続的な価値があり、読者に深い洞察を提供するものです。

 ショーペンハウアーの「読書について」は、読書の慎重な選択と、読んだ内容に対する批判的な思考を通じて、個人の知的成長と独立した思考を促進する方法についての洞察を提供しています。読書は知識の獲得だけでなく、自分の思考を豊かにし、独自の理解を深めるための手段として重要であると彼は説いています。

 以上が、ChatGPTが教えてくれた本書の概要です。

 難しくて一読ではなかなか理解に苦しむ内容です。
 しかし実際に本文を読んでみると、たしかにむずかしいところもありますが、ちゃんと腑に落ちる箇所も多く、たのしく読めました。
 時間はかかりましたが。
 以下は私の見解です。

2 問と答

この本で問うているもの

 良い読書とはなにか?

私の答え

 読み終わった本の内容を反芻しながら、自分の頭でじっくり考えたことだけが血肉になる

理由

 読書の有用性は認めた上で、読書行為それ自体は、自分で考えることとは相反する。
 このメカニズムを自覚しているかどうかで読書から得られるリターンが変わってくる。
 なので読書という行為のメカニズムを念頭に置き、自分の課題について真剣に向き合うことが重要。
 あくまでも読書は、自分の頭でなにかを考えるための一助として考える。
 読書で得た栄養で植物を育てて花を咲かせるというのが、私のイメージです。

 これが私なりの結論ですが……どうでしょう?

 日々のノルマに追われて、隙間時間にどんどん作業を詰め込んでいったら、脳のキャパシティが限界を超えてしまいます。
 せっかく読書で妄想のタネを得ても、それを頭の中で育てるという楽しいひと時が失われてしまっては本末転倒です。

 少し足りない。もうちょっと欲しい。これくらいの軽い飢餓感を覚えるくらいの状態でいつも過ごせるのが、結果として一番パフォーマンスが上がる気がします。
 工夫しようと前向きに思考できる余白を持った状態が一番心地よいのではないでしょうか。

3 ビフォー

 20歳まで私はほとんど読書というものをしてきませんでした。
 10代に読書していなかった劣等感から、とにかく多読に走り、読み切った本の冊数だけが増えていきました。

4 気づき

 本を読むことは、新しい知識を得ることです。
 しかし読書という行為は、本来的には手段であって、読書自体が目的ではないのです。
 そんな根本的なことを本書で学びました。

5 アフター

 私は日々、心地いいと感じる精神状態に可能な限り自分を置くことを目指しています。
 この目的のために読書という行為のメカニズムを活かしていこうと思います。

 具体的には、いいなと思った箇所で、ページをめくる手を止めて情報や情景を反芻しながらゆっくり『心地よさ』を味わいます。
 妄想するゆとりをもつこと。
 これが私にとっては一番の読書環境なのだと思います。

 私がついついポチって衝動買いし、積読したまま放置している未読の本たち。
 ショーペンハウアーの『読書について』は、日々彼等から受けるプレッシャーを軽減してくれた非常にありがたい免罪符のような一冊でした。
 ……ちゃんといつか読むから待っててね。


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