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ランディローズのサウンドについて 

 前々からこういった記事を書くことに興味があったので、私の大好きなギタリストについて語る場を作ろうと考え、これを投稿することにしました。

 さて、これからお話しするのは、私個人の見解や誤情報もあるかと思います。ですので、鵜呑みにせず、こんな考えをするやつもいるんだくらいの感覚で読んでくださると幸いです。また、一個一個詳しく書いていると膨大な量になってしまうかもしれないので、今回はおおまかにお話ししようと思います。


  1. ランディローズサウンドの魅力

  2. エフェクターの謎

  3. まとめ




1. ランディローズサウンドの魅力

 まず、ランディローズ氏のサウンドの魅力について語っていきます。彼の愛用ギターは 1974年製 Les paul custom です。Les paul から発せられるハムバッカー特有の太いサウンドが素晴らしいです。

1974年製 Les paul custom black


 私が最も好きなギターサウンドは crazy train の時のものです。このサウンドは唯一無二のサウンドだと思っています。他のどんな曲を聞いても、このギターサウンドに勝るものはありません。
 しかし、同じアルバムの中に収録されている曲でも、少し音が違っています。ランディローズの代表的な 曲である crazy train は Les paul らしい太いサウンドが心地よいですが、Mr. crowley 、suicide solution などは少し音が細いように感じます。おそらく曲の雰囲気やアンサンブル上の影響で、サウンドに変化をつける必要があったのではないかと考えています。 

 さて、話が少し脱線しますが、ここで少し細かい話をしてみます。実は何度も、私はランディローズの音を再現しようと努力してきました。その中で気づいたことを少し書いてみようと思います。
 彼のサウンドを再現するうえで苦戦したのが、Gain と EQ セッティングです。この中でも、特に EQ が曲者でした。あーでもないこーでもないと何度も調整し直しました。そこで気づいたのが、彼のサウンドの要は、500hz の領域、および 1khz ~ 3khz の領域にあるということです。彼のサウンドはこのあたりの周波数を調整していることがわかりました。

 話を本線に戻して、彼のサウンドの魅力の一つとして、EQ の調節が絶妙である点ということがあげられます。しかし、この EQ の調節作業はランディローズ氏が行っていたかと言われると、そうではないような気がします。
 ランディローズ氏が quiet riot から ozzy osbourne に加入した後、優秀なサウンドマンがついたのではないかと予想されます。おそらく、バックにいたサウンドマンの凄腕により、あのような魅力的なサウンドに昇華されたのではないかと思います。インタビュー記事の中に、サウンドマンがエフェクトを調整していたと考えられる一文があったのですが、どこの記事だったか忘れてしまいました。

 サウンドマンがサウンドを決めるのだ!というような書き方になってしまいましたが、そうではありません。ランディローズ氏の凄腕ギターがあるからこそ、サウンド調整が輝くのです。元音源が酷ければ、どんなに音を完璧に仕上げようが意味がないですからね。やはり、本人の腕、調整班の腕、そういった複数の要因が、魅力的なサウンドを作る要因となっています。
  

2. エフェクターの謎

 ここからは、ランディローズ氏使用のエフェクターについてお話をしようと思います。彼は MXR 製のエフェクターを多数持っており、それに加えて cry baby wah や volume pedal を持っているとインタビューで答えています。これらエフェクターを駆使して、あのようなサウンドに仕上げているのではないかと考えられます。その中でも、特筆すべきエフェクターがあります。それは、MXR distortion +(以下 distortion)といういわゆる歪み系エフェクターです。下記にて、詳しく説明していこうと思います。

 ランディローズ氏が使用しているdistortionは少し姿を変えて、現在も販売されています。現在は led ライト付きで、dc ケーブルで動かすことも可能、MXR という文字がブロック状になっております。ランディローズ氏が使用していたのは、現行のものとは異なり、電池のみでしか動かせない初期の distortion であったと考えられます。

1978年製 MXR distortion +

 こちらが、ランディローズが使用していたと思われる distortion の一世代後のものです。私はこれをハードオフで見つけて衝動買いしました。しかし、よくよく考えてみると、ランディローズ氏が使用していたのは、おそらくこの写真の一世代前であるスクリプトロゴの方ですよね。衝動買いとは恐ろしいものです。しかし、こちらのバージョンも非常に荒い歪みで、ランディローズ氏の歪みに負けないくらいの歪み量を出すことが可能です。

 こちらの distortion は名前に似合わず、ノブを少し回したくらいではほとんど歪みません。たとえるなら、overdrive 程度にしか歪みません。おそらく、ランディローズ氏はこの distortion + の扱いに困ったことでしょう。現に私も非常に苦労しました。少し回したくらいでは歪まず、かといって捻りすぎるとノイズが酷いという、あまりにも扱いにくいエフェクターなのです。

 このエフェクターを使っていくうちに、気づきを得ました。それは、おそらくランディローズ氏は歪みのノブを全開にし、歪みの調整は volume pedal や手元のギターの volume ノブを回して調整していたのではないかということです。ランディローズ氏の耳触りの良い粒が荒い歪みは、distortion のノブを全開にしないと出ません。しかし、ノブを全開にすると、今度はギターの音が太すぎるという事態になってしまいます。これを避けるために、ギターの volume ノブを 3〜6 のあたりを常にキープし、ソロの時だけ 10 にするという方法が一番ランディローズ氏の音に近づきました。

 ランディローズ氏が volume ノブを回しているという根拠として、youtube に上がっているランディローズ氏のライブ動画が挙げられます。

https://youtu.be/U8SCm7kNhOk

 この動画の 0:23〜0:25 のあたりで、volume ノブを回している動きが見られます。このことから、volume ノブによる歪みの調整を行なっているのでは無いかと考えました。他にも、ライブ動画 は youtube にあがっており、しきりに volume ノブを回しているように見えるシーンがあります。

3. まとめ

 長々と語らせていただきましたが、これにて語りを終わりにしようと思います。いや、何度聞いても本当に素晴らしいサウンドですね。もし評価が良ければ、もっと事細かに書こうと思います。ランディローズ氏の一部分だけでも、かなり多くのことを書けると思いますよ。それだけ魅力的な人物であるということです。皆さんもぜひ、ランディローズ氏のサウンドを一度聴いてみてはいかがでしょうか。他のどんな曲でも味わえない、独特な音が聞こえてくるはずです。

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