相続34【叔父の目にも涙】
奥から登場した彼は申し訳無い様子も見せず、訪問を労う言葉を発しつつ対面に座る。
私は臆する感情を圧し殺し、ここまでの経緯を伝えると、「お前たちに任せる」と拍子抜けする台詞が飛び出した。
更に「迷惑掛けるが頼む」と呟くと、元警察官の眼光は鈍く潤んでいた。

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