夜、葉桜を眺めながら歩くのが好き。
時々、立ち止まって、幹にそっとふれてみる。
優しく、驚かせないように。
ザラザラした樹皮がなんとも心地よい。
「変な人に思われるかな…」
そんな心配がよぎるけど、今は誰もいない。
思うままでいい。
あと数日もすれば、花はその役割を終えて若葉が一斉に柔らかい緑を解き放ち、辺りを夏へと導くだろう。こうして、ようやく訪れた春は去っていくのだ。
来年、私はどこで葉桜を楽しんでいるのかな。
そんなことを思っていたら、閃いた一句。
忘れない内にボイスメモに記録する。
「桜舞う 仰ぐ夜空は 果てしなく」
さあ、行こう。世界は繋がっている。
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