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脳腫瘍の再発と再手術

 ご無沙汰してしまいました。再発して今年2024年2月に再手術しまして、リアルタイムで書くというのも考えましたが結局できず今になりました。読んで下さっている方へ、心より感謝致します。

 さて、2021年6月の手術から約2年後、MRIではっきりしない変化があり、その半年後のMRIで再発が確認されました。再発の可能性は十分あると何度も聞いていたのでショックを受けたというほどではなかったけれど、2年半かあ…もう少し長いことを期待していたのにというのが正直な気持ちでした。
 放射線治療と再手術について説明を受けて、まずは再手術にしました。手術は気が重いことは確かだけれど、放射線治療をするとしても手術をした後の方がより効果が高いように思ったことが大きいです。最後は自分で決めなければならないので、医師の話を聞いて本やインターネットで調べて、でも軟骨肉腫は情報が少ないし自分の理解力の問題もあり、結局は感覚的な何かで決めました。まあ、そんなものであろうと納得しています。主治医は、外来の日ではない日に時間を切らないように話す時間を取ってくれました。とても感謝しています。

 一番気が重かったのは、ICUであまりに息苦しかったことです。私の今までの人生で最悪の時間で全く思い出したくないことでした。鼻に詰め物がある想定で今回は十分練習しようと水泳用の鼻クリップを買って1時間以上それをつけて過ごしてみました。でも、苦しさは大したことがなく、鼻で息ができないからではないのだと認識したので諦めるしかなかったです。脳外科医にも麻酔科医にもICUの看護師にも事前に話したので共有している様子で、最大の配慮をすると皆さん言ってくれましたが、なぜ苦しかったのか理由はわからず、人それぞれで難しいのだろう、覚悟するしかない、と毎日思っていました。
 また、術後は暫くヘアカラーができないので、白髪が目立ちにくいということでハイライトカラーをやってみました。仕事を辞めたので少し派手でも問題なく、明るい気分になりました。2回目だから予定を立てやすく、術後に楽しくやりたいと思うことを探して励みにしたり、あまり暗くもならずに過ごすことができました。

 今回もB大学病院にてA先生とB先生で開頭経鼻同時腫瘍摘出術、前回と同じです。当日、手術室に入室すると、全員が集合し私の同意書とアレルギー等の留意点を読み上げながら確認するというプロセスに変わっていました。興味深かったのは、その際、私は近視なので眼鏡をかけることができ、全体を見渡せたことです。手術室って広いんだなあ、こんなにたくさんの人が私のために頑張ろうとしてくれるんだと。
 麻酔から覚めた時、息苦しくないことに驚き、鼻からの手術はしたのですかと聞いてしまいました。B先生がしたよと。ぜんぜん苦しくない、なぜだろうと私がつぶやくと、A先生が前回はそれが必要なことだったんだよと。朦朧としていたので今思うとよくわからない禅問答のような会話だったと思いますが、本当に嬉しかったです。ICUで術後パニックになったらどうしようと思い呼吸法など調べたりしていましたが、その必要はなくて本当によかった。その後、医師や前回の手術を覚えている看護師と話して思ったことですが、前回は腫瘍が大きく出血も多かったので強く圧迫する状態で鼻に詰め物を入れたけれど、今回は前回の手術後に使い始めたという柔軟性のあるガーゼで止血したから、と勝手に納得しています。

 入院は11日間と前回より3日も少なく、貧血も少しだったので体も動きやすかったです。前回はコロナ禍で面会禁止でしたが、今回は家族が面会に来て術後の腫れ上がった顔を見て驚いていました。術後数日間の顔の酷さは驚くほどの状態なので部屋からは出ずにいましたし、友人にもお見舞いはいいからと言ってありました。退院の時には戻っているのですが、本当にすごすぎます。
 今は、手術の影響で悪くなったところもなく、傷を触っても痛くなくなってからは本当に何も変わらない日常です。

 放射線治療をどうするか。脳腫瘍の放射線治療は種類が複数あるので難しいです。軟骨肉腫は進行がゆっくりなので急いで決めなくてもよいのですが、逆に放射線治療をしない、又は再度拡大してから行うという選択肢もあります。また最後は感覚的なもので決めると思いますが、今はそのことを折に触れ考えています。

 読んで頂きありがとうございました。 

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