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台湾の嫌いなところ?

台湾在住の日本人の友達と久しぶりにビデオ通話しました。彼女はもう15年以上台湾に住んでいて、台湾の良いところも悪いところも熟知しています。

そんな彼女の語る「台湾の嫌いなところ」、それは「性的な冗談をあけすけに言うところ」。

どうやらこれは一般人だけでなく、芸能人もそうらしいです。日本なら放送禁止されるような下ネタも、結構平気で放送されているようです。

中でも私の友達がショックだったのは、とある歌手がかなり卑猥な歌詞の曲をリリースしたとき、台湾のトップクラスの歌手たちがそれをとがめることなく、冗談にして話題に乗っかっていったこと。

そして、その「乗っかっていった」歌手の中に、台湾のロックバンド、Mayday(中国語表記は「五月天」)のボーカルもいたらしいのです。

Maydayと言えば台湾が誇るロックバンド。おそらくアジアで最も集客力のあるバンドです。

そのバンドのボーカルまでも下ネタに乗っかっていったのか、と思うと私もショックですが、そこで思い出したのが、在日コリアンの映画監督ヤン・ヨンヒさんが著書に書かれていた言葉。

「北朝鮮のホテルの女性従業員はあけすけに性的な冗談を言った。北朝鮮の人は政治批判をすることは許されない。その代わりか、性的な話にはわりと解放的である」

正確な文章は忘れましたが、だいたいこういう趣旨の内容でした。

私は、「これはもしかして台湾も同じではないか?」と思ったのです。つまり、台湾の芸能人は絶対に中国共産党を批判できない。言えば、入国を禁止され中国でコンサートができなくなる、weiboのフォロワーが謎に減る、なんならアカウントをブロックされる、中国での販売経路を絶たれる、中国でのCM契約が打ち切られるなど、経済的ダメージが非常に大きい。中国共産党を直接批判しなくても、「台湾独立派である」と(勝手に)解釈されただけで同様のダメージがあるようです。

そのため台湾の芸能人は政治的発言に慎重です。前述の台湾在住の友達によると、Maydayは特に慎重で、デビュー当時は大々的に民進党を支持していたのに、中国進出のころから、いっさい政治的な話はしなくなったようです。

初期の台湾人ファンからしたら気持ちは複雑かも知れません。が、その努力によりMaydayは北京のスタジアム、通称「鳥の巣」で2日連続公演20万人動員という快挙を成し遂げています。

私の勝手な解釈ですが、Maydayのボーカルが性的な冗談に乗っかって云々…というのは、彼が好色であるというよりむしろ、「政治的な話ができないことへの反動」ではないか?

政治的な話ができない代わりに、あけすけな話で盛り上がっているのではないか? 

と考えてみたんですが、どうでしょうか?私の考えすぎ、というより思い込みすぎかな…?

実際のところは分かりませんが…みなさんはどう思われますか…?

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