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妹の作る、姉の自己紹介 ~私はお姉さん~

「自己紹介」と銘打つと多く読んでもらえるらしいと気づき、いろんな自己紹介を繰り出している私である。
 私には数歳下の妹がいるので、妹から見て私がどんな人間かを紹介してもらう(私の脳内で)とどうなるか、文章にしてみようと思った。
 ……できない。
 妹は私と違い、思ったことをそのまま口に出すタイプではない。小さい頃(と言うほど小さくもなかった気もするのだが……)に文房具の取り合いで癇癪を起こした私がコタツ板を引っくり返しても、勝手に借りたナイロンバッグの中を歩き食いのヌガースナックでベタベタにしても、妹は呆れ顔でじーっとしていただけだった。
 そんな妹が私のことをどう見ているか、全く想像がつかないという訳ではない。
 妹から見た私を想像すると、えげつなく恥ずかしいのだ。自分の分霊を自分の頭上に飛ばし、自分で自分の俯瞰を試みるよりずっと恥ずかしい。
 妹があれをやらかした時はちゃんと隠してやったしな、とか、庇ってやったからな、とか、姉貴としての数少ない功績を数える指がさっそく止まったところで、今回は筆を収めよう。


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