新しいテレビは思いの外小さく見えて

昨日、部屋に置く為に新しいテレビを買った。

ここに来てすぐに置いたテレビは、私が1人で運ぶには重すぎるとても古いものだった。

まだ使えるしいつまでここにいるかわからないし、これでいいや。そう思って1年ほど使っていた。

タイマーが勝手にセットされ、突然消えたりして家に来たこうくんを度々怖がらせた代物。笑


これを翔太くんが引っ越して来た時に持ってきた大きなテレビと交換するように処分した。

置く場所なかったし。


映像がきれいで大きなそれを見慣れたせいか、翔太くんが居なくなって、処分したものと同じサイズのものを新調して置いてみたら、とても小さく感じて驚いた。


〝なんなの、、、寂しいじゃん“


自分の痕跡を残すように、彼が置いていったものを視界の端々に感じながらも、もうその姿はない事が少し悲しくなった。

ずっと一緒にいたかった訳じゃない。

でも君が手の届く場所にいないのは

とても寂しい。

そう思っていることに気付く。




ベランダに置いた植物は冬の間に枯れてしまい、捨てるのも忍びなく傷んだ葉っぱを切り取ってそのまま取っておいた。

私は吸わない灰皿の吸い殻を片付けにふと見ると、いつの間にか大きな葉っぱが2つ青々と育っている。


あぁ、新緑の5月って感じだな。

梅雨が来て、そしてすぐに夏が来る。


その頃にはきっと、こんなセンチメンタルな気持ちを振り返って笑っちゃったりするんだろうな。



そんな事を考えながら眠って目が覚めた今朝、LINEの通知。

AM6:38。

残った荷物を処分して良いか聞いた返信が届く。


〝俺が取りに行く“



全く、絶対にタイミングを逃さないよね。

そうやって本当に君はいつも、いつまでも

私の心を掴んだまま離してはくれないんだからさ。





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