高速ぶっ飛ばしてアスリートが会いにきた。
待ち合わせの時間はちょっと遅め。
遅い上に仕事でもう少し遅れるという。
忙しい人だからまぁ、しょうがないかなと
思いつつ電話かかって来たから思った事を言って
「もういい?切るね」
と通話を切った。
だがそこは若くとも百戦錬磨のアスリート。
〝今日会えないのはいいの、遅れた俺が悪いから。でも、めちゃくちゃ会いたくてものすごい急いだんだよ。あのままバイバイになりそうだったからもう会えなくなるのはイヤで俺の話も聞いて欲しかった”
、、、上手いよなぁ。
サスガデスネ!
もう会わないとLINEを送ろうかと思っていたから。
私の心読めるの??
結局、10分でも会いたいと
〝ぶっ飛ばして行くから!”
都会で仕事を終えてから高速に乗って
なんにもない私の家の近所まで会いにきてくれた。
なんかこういうの懐かしいなと思って。
大好きだった彼は迎えに来てくれるのも
送ってくれるのもいつも喜んでしてくれた。
私を送った後も
おしゃべりしたり抱き合ったりキスしたり
あっという間に時間が経ってしまって
帰り道はもう着いたの?!と
驚く速さで高速を走り抜けていた。
彼が毎回私を送り届けてくれたあのパーキングに
アスリートはやって来て、私の生活圏に佇んでいるのがミスマッチすぎて可哀想な位だったけど、キラキラを振り撒きながら
〝本当にずっと会いたかった”
と言って私の手を握った。
会いたいから、次の日の朝の予定なんて
考えずに心のままに走り出してしまう。
女はきっとこういう男に弱いけど、
ホント若いよねぇ〜なんて斜に構えて
大人ぶる気持ちになんて、私はなれない。
だって、その瞬間の気持ちのままに走り出せる
彼等はとても眩しいから。
それがとても羨ましいと思う。
自分のその時の気持ちに素直に誠実でいられる人って、魅力的なんでしょうね。
私もそんな風に生きられたらいいのになと思った。
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