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ぶつかった偏見〜入れる保険がない。

住んでいる県が、自転車保険加入義務化になるのを機に、
色々な保険会社のホームページや、直接電話を掛けて、気づいた。

世間には、まだ精神障害(特に統合失調症)への偏見がある。

加入出来ない持病として、精神障害では、統合失調症だけが書いてある。

他の精神障害は、書いていないのだ。

その昔は、精神分裂病と言われた、この病気。

幻聴に返事してしまったり、幻覚に怯えたりする様子から付けられたらしい。

しかし、症状は、千差万別。

私は、幻聴に返事したりしない。自分だけに聞こえていることも分かっている。
鬱と無気力もあるが、そういう時は、外出しないので、事故の心配はない。

ある会社に電話した時、何故、この病気の人は入れないのか聞いたところ、
自分で判断がつかないから、とのこと。

『色々なパンフレットを見て比較して、自己判断で、そちらにお電話差し上げたのですが』

と、言うと、会社の決まりですから、と言って電話を切られた。

大手4社は全滅。残りの7社は、難しい、との返事。

難しいって何?はっきり、ダメですって言えないの?

みんなが、幻聴に返事するわけではない。

例えば、診断書を提出して下さい、というなら、提出する。

それで、安全と安心を買えるなら。

しかし、それすらもせずに、初めから

統合失調症の人はダメです!

と言うなら、詳細な根拠を示して欲しい。

統合失調症を、狙い撃ちしている根拠を。

書いていないということは、他の精神障害の方は、入れるということだろう。

こちらは、加入義務化なので、とにかく入れる保険を探すしかない。

やっと、条件付きながら、入れる保険を見つけ、加入した。

もう、条件付きでも、それを飲まないと、入れる保険がないのだ。

掛け捨て、死亡時の支払い金も、大手と比べて安い。

それでも、もう、他の会社を調べる気力がなかった。

多様性だとか、平等とか、綺麗事。

蓋を開けてみれば、偏見が蔓延る世界だった。

社会人時代に鍛えられたので、大人として、それなりの言葉遣いと対応で、電話したつもりだ。

やりとりした中で、この人は、自己判断が出来ない、と思われただろうか。

特に大手と言われる会社の対応は、酷かった。

初めは、愛想よく話していても、持病のことを話した途端、

『あ、ご加入出来ません』

と、冷たい声で言って、電話を切ってしまう。

たまたま、姉が、パンフレットを幾つか取り寄せていたので、見ることが出来たが、
私が、パンフレットを送って頂けますか、と電話で言うと、
ご加入出来ませんので、その必要はないかと、と言われてしまう。

パンフレットすら、送ってもらえない。

確かにそうかもしれないが、姉の取り寄せたものと、内容を比較したかった。

年金生活者なので、あまり高い保険料も払えない。

結果的に、安いところが見つかったが、内容は、上記の通り。

正直言って、保険の内容は納得はしていない。

しかし、入れるところがないのだから、仕方ない。

もし、この記事を、保険会社にお勤めの方が、お読み頂いたなら、
何故、統合失調症だけ、加入出来ないのか、
診断書提出などの手段の確保が可能かどうか等、
今すぐ、ホームページやパンフレットに記載して頂きたい。

私達は、好きでこの病気になったのではないし、
自転車保険加入義務化は、県が決めたことだ。

ならば、保険会社も、そのことを汲んで頂きたい。

今回の件は、良い勉強になった。

名前は20数年前に変わっても、イメージは変わらないのだ、と。

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