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読書と美術館


こんにちは

最近はランニングと読書にのめり込むように
はまっています。

はまっているというより、それらをしている時間は自分が消えて集中できるからです。

ニートであるがゆえ暇な時間が多く
無駄に過去の自分と向き合ったり
たいしたことない黒歴史を持ち出して
あーやらかしたな、と傷つきにいってしまう時間が少なからず存在します。

私はずっと自分をポジティブ人間だと
思っていましたが自分の内面と正しく対峙できていなかったのだろうな、と思う日々です。

あと、そんなに多くはないけど
これまでの人生で読んできた書籍の
沢山の言葉を自分の血肉にできずこの歳になってしまったという焦りもあって本を沢山読んでいます。


ここ最近読んだ本でグッときた本が3つ。

【宙ごはん】町田そのこ
完全にほっこり系の本だと思って読んでみたら、家族をテーマにしたハードなヘビー級の本でした。

「でもお互いさ、ちょっと変わった親と、ちょっと変わった家族として暮らしやすいように努力をね、していきましょうよ」

この言葉にもっと早く出会いたかったと思いました。
親であること、父、母であること、家族の肩書に応じて私は一般的な期待を当てはめていた。
ある意味みんな同等の「家族」として一つのチームを作り上げると仮定すると、家族それぞれに努力は必要だったんだと気付かされました

あと、出てくる母親が子供より精神的に成長していてそこも良かった。
苦手なのよあたし、って言って自分では料理をせずにお金で解決しているところも今の自分はいい解決策だと思った。

躊躇なく助けを求められるという
経済的自立は女性にも必要とも思った。
子供を産み、親になった時孤独を感じやすく、
逃げ場がなくなると考えている女性は本当にたくさんいる。
男性を介さず精神的にも経済的にも自立した人になれるのが理想だけど、そんなわけにもいかないのが現実で、それに向き合ったり向き合わなかったりして成長していく家族の本。
良かったです。


【私という病】中村うさぎ
【グロテスク 上下】桐野夏生

これはどちらも昔話題となった東電OL殺人事件を題材にした小説です。

当時かなり少なかったエリート総合職の女性が夜は娼婦となって今でいう立ちんぼをしていた、そして殺害されたという事件。

事件の概要は調べればたくさん出てくるので割愛。

ずっと読んでみたくてうずうずしていたのですが
Kindle Unlimitedではレンタルできず有料で購入しました。
ここをためらわずに買う大人になりたい。
どうせ読んだあとにはこの値段でこのクオリティの本が読めるなんて安すぎる、と思うのに。
今回も例にもれずそう思いました。


どちらの本もルポ要素を少しずつ踏まえながら
事件の本質をグッと力強く捕まえて離さないので
疲れます。(笑)

綺麗な人、可愛い人に対して抱く羨ましさや
沸々とした妬ましさが自分にもあった、と自覚しないといけなかった。

出自、貧富、美醜、頭脳、センス
どれかが大きく欠けると選別から落ち他人を羨ましく思う気持ちは誰にでもあるのじゃないでしょうか。

でも何も持ってなくても、
私は私だから、と自由な女がこの世では
1番価値があるとみんな知っているのに。

そして最終的には男性に選ばれないといけない。
何がどうであれ選ばれた女にしか見えない景色がある。

そんなことないよ、と言いたいのに言えない私も現実にはいる。

事実、私は24歳で付き合った今の旦那が初めての彼氏で。
大学生の頃さんざん遊んでいた女友達(心の中ではビッチと呼んでいた。ごめん。)よりも先に結婚できてすこーし嬉しかったのだから。

だから旦那を選んだわけではもちろんないけれど!

男性から選ばれるというのは
ある種お墨付きなので、それだけでステータスを一歩リードしているのです。

当時の女友達の彼氏の愚痴なんて、本当に分からなくて、でも羨ましくて、でも妬ましくもあって、早く別れればいいやん、と思っていた(笑)

でも結婚したらあら不思議、
人の恋愛に興味がなくなった。

男性に選ばれた人にしか見えない景色は、ある。
悲しきかな、あると思う。
ずっと彼氏がいなかった私が言うのだから!
でも、そもそも選ばれるってなんだ。
結びついただけなのに。
そんなことにも気づけないくらい、女の心と男性からの評価というのは切り離せない問題なのでしょうか、、

多分殺された女性もどれだけ学歴があっても
エリートでも優秀でも男性から求められるという
承認欲求はどんな成功よりも刺激と自信になっていたのだろうと、、



なかなかまとまらない感想文になってしまった。
高校生の授業で学んでもいいくらいの書籍でした。


それから、暗い気持ちになってどうにもこうにも現実に戻ってくることができなかったので
美術館にいきました。

お得意のFolkwang美術館です。
3回目かな?

ポールシニャック

もうここに直行しかしない。
他の作品はよく分からない

ポールシニャック

森林浴をしているような、風を感じる作品じゃないですか
本当に色使いがきれいです
私のランニングコースもこんな景色です


もう一つ好きな画家を見つけました

テオ•ファン•レイセルベルヘ

ベルギーの印象派の方みたいです。
やはり私は海に惹かれます

このかたもシニャック同様、フランスのジョルズスーラに憧れてこの点描画を書いたらしく
私はもしかしてジョルズスーラが好きなのでは?
と思わなくもないです。

滞在時間40分くらいでサクサク見ました。

この美術館は行くたびに展示が少し変わっていて
それに気がつけるのが嬉しいです。


重い作品を続けて読んだので次はほっこり温かい作品が読みたい!

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