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【SCP考察】███-3955 八音【SCP_Foundation】

このSCiP好きなんだよね。でもみんなさっぱりわからんと思うし、ボクもさっぱりわからんから、どんなアノマリーなのかをちょっと考えてみようね。

まずこれを

読んだ?
初見だと「?????」だよね。こういうのは始めから、合理的に考えるのが良い。

冒頭

本ドキュメントは現在██████ ████博士により編集されています。保存する前に変更を確認して下さい。手動確認のため、すべての修正点はハイライトされています。

冒頭メッセージ

最終アップデート: 4月12日午後4:02
[エラー。認定スタッフメンバーのみ正式な通知を編集/追加することが可能です。一時的なアクセス権限についてはサイト-█に連絡してください。]

冒頭メッセージ

まずここ。現在この報告書は██████ ████博士なる人物に編集されている状態。「保存する前に変更を確認してください」ってことは、この報告書は未だ編集中、しかもその後██████ ████博士(以下:博士)は認定スタッフメンバーでは無いとして、報告書の保存が認められていない。RAISAのシステムがどうなってるのかは分からないけど、もしかしたらこの報告書は博士の視点で読まれていて、財団は編集部分(ハイライトされている部分)を読めていないのかもしれない。

編集前の報告書

とりあえずハイライトされていない部分を読み解いていこう。

アイテム番号: SCP-3955
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-3955はいかなる種類の収容や隠蔽の必要もありません。

本文

こうなる。更に読み解いていこう。

説明: SCP-3955は相対的な音程の8音のメロディーです。これらの音程は根音のキーに応じて変化しますが、主要な8音を分離する追加の音程は含まれません。標準的なオクターブは12の半音から構成されます。そのため、それぞれの最初の根音の高さが異なるSCP-3955の繰り返しが12種類存在し、それらの後に続く音の高さは最初の音の高さに合わせて相対的に変更されます。

本文

このオブジェクトはとある八つのメロディーらしい。音楽に触れたことの無い方にはイマイチ分かりにくいかもしれないけど、楽器というのはキーを変えるとド、ピアノにおけるCの位置が変わる。「相対的な」というのは、別にハ長調でもト短調でも他の音階であろうとも、進行が同じであればSCP-3955と認識して問題ないってことかな。「主要な8音を分離する追加の音程は含まれません。」によると8音の間に別の音が入ることは無いらしい。それ以降の文は簡単。最初の音の高さが異なる8音が12種類存在して、その後のメロディーもそれに合わせて高さが変化するってこと。

SCP-3955はいかなる異常性質も有していませんが、以下のように定義される異常な現象の副産物です: 時間が経つにつれ、音楽の創作を目的としたAIがSCP-3955を含むものを生成する確率が漸近的に1に近づきます。すなわち、非常に長い時間経過したのちに、定められたAIが生成したあらゆる音楽にSCP-3955が含まれることはほぼ確定しています。SCP-3955に含まれる全体の音は、いかなる一般に認知されている音階にも分類されず、またほとんどの場合、メロディーそのものではなく、コード進行のベースラインに含まれます。

本文

要約すると『8音自体に異常性は無いけど、楽曲生成AIを膨大な期間を稼働させると、この8音が生成される確率が100%に近づいて行く。』になる。楽曲生成AIが何故かこの8音を生成しちゃうってのが、このオブジェクトの異常性らしい。で、この8音はどのコードにも該当しなくて、基本的にベースとして使われると。

で、だよ。このオブジェクトクラスと特別収容プロトコルを思い出して欲しい。Safeである上、収容の必要は無い。つまり上記の異常性は放置しても問題ないってこと。これが何故かは「非常に長い時間 …」の文に鍵がありそう。これについては取り敢えずパスして、下の補遺01を読んでみよう。

補遺01 - CAOCITの背景

うむむ。ここに来て再びわけが分からないよね。よし、まずCAOCITとは何か。CAOCITとはタイムボックスなる機械を動かしているメインシステムらしい。で、このタイムボックスってのは、1時間で数秭年のデータを取得できるとんでも装置。でも、これだけじゃ分かんないよね。

██████ ████博士: ……そして、その再帰的な増幅サイクルは、この技術を使用しての深宇宙の波形の探索を、現在世界で主流の衛星システムの10倍の明確さで可能にする手法なのです。私たちはいわゆる宇宙の「ボイド」でいくつか非常に興味深い信号を、解読困難のものですが、発見しました。

補遺01 - CAOCITの背景

この部分。宇宙には銀河が全く存在しない空白地帯があるんだけど、ボイドってのはその空白地帯のことね。たぶん財団はこのボイドで発見された謎信号を解読する為に、タイムボックスの中で宇宙をシミュレートしているんじゃないかな。宇宙をシミュレーションするとデータが溢れちゃうから、3台のコンピューターに生成、初期分析、比較をさせ後は結果だけを残しリセットすると。財団はここに人を突っ込んで1時間放置とかしてみたらしいよ。とんでもないことするね。5億年ボタンより酷い。でもこれ、中から止められるのに、なんで止めようとしないのか博士たちは分からないみたい。ここの謎もとりあえずパスして、読み進めよう。

補遺02 - ███-3955実例

以下の音声ファイルはサイト-██の汎用AIであるCRYSTAL-INEの、CAOCITの手続き型の試験中のデータベースによるものです。3例すべてで、SCP-3955がメロディーの裏に聞き取ることが可能です。

補遺02 - ███-3955実例

ここで衝撃の事実が発覚。8音はCRYSTAL-INEなるAIをCAOCITに突っ込んで生成していたことが判明する。これで、謎の一つである「非常に長い時間 …」がどれ程なのかをある程度予想できる。もしかしたら数百億年 - 数兆年間放置しないと8音が生成されないのかも。だとしたら編集前のオブジェクトクラスがSafeなのも納得だね。そもそもCAOCITを使用してしか生成できないのなら全く問題が無い。世界がこの8音に埋め尽くされちゃうなんてことは絶対に無いんだから。

注: 3番目の音声ファイルはCRYSTAL-INEにより和声が付けられたSCP-3955実例であり、やや正確に聞き取ることが難しくなっています。試験では、SCP-3955の音が1つのコード進行において和声の多様な高さに出現することは珍しいことではありません。

補遺02 - ███-3955実例

これは聴いてもらえればわかるけど、まぁ、和声が付くこともありますよってことだね。ふーんって感じ。

さて、これで編集前の報告書はある程度読み解けた。SCP-3955とは、楽曲生成AIを宇宙のシミュレーションであるCAOCITで膨大な時間動かすと、特定の8音を含んだ曲を生成する確率が徐々に100%へと近づいていくアノマリーである、と。ここまで理解できたところで、ハイライトされた編集後の報告書も読んでいこう。

編集後の報告書

アイテム番号: ███-3955

オブジェクトクラス: Safe Apollyon

特別収容プロトコル: ███-3955は公式の███財団CAOCITプログラムに関連するすべての職員に対する、音楽や和声の分析に関する全試験を中止する旨の強制の警告を除いて、いかなる種類の収容や隠蔽の必要もありません。

本文

編集後の報告書は " SCP " の文字が全て黒塗りされている。何故かは取り敢えずパス。要約すると「CAOCITに正式に関わっている全ての職員は8音の分析と試験をやめろ」ってことだけど、気になるのは「警告」という文字。色々と謎が出てきた。博士は補遺01でCAOCITについて説明をしていた、恐らくCAOCITに関わっている正式な職員。にも関わらず、冒頭の4:02の時点で認定スタッフメンバーでは無いと判断されている。博士に何らかのアクシデントがあったみたいだ。「音楽や和声」とちょっと遠回しな言い方なのも気になる。

█████は、内的に認識されている規則に対する本ドキュメントの遵守の維持を管理しています。すべての未認可の変更は即時に差し戻しされ、またすべての更新は手動確認のため██████ ████に提出されることになっています。

本文

特別収容プロトコルの続き。上の黒塗りは誤伝達部門にリンクされている。下は人名、文字数的に博士と同一人物かな。内容は「これ以降の報告書の編集は認められない。編集したい時は確認のために博士に提出しなければならない。」かな。「内的に認識されている」ってなんだ?博士はどこにいるの?

続けよう。

補遺03 - 詰問

4月12日4:02PM、████博士が███-3955と、CRYSTAL-INEデータベースで発見された一連の抽象的な、太陽系外宇宙の送信信号との関係の可能性に関する直感を追跡しました。結果は████ ██ ███ ██ █████ █████ ██████ ██ ████ ███ ███ ████ █████████ ██████ ███ █████ ██ █ ████ ██ █████を示しています。

補遺03 - 詰問

タイムボックスで何が起きたかは、過程のデータがリセットされてしまうために外部からは分からない。「追跡」は、博士はそれを確かめるために自らタイムボックスへと入ったらしい。「内的に認識されている」は博士が認識している報告書の規則ってことか。

ん……?おい、ちょっと待て。なんでCRYSTAL-INEデータベースからボイドの謎信号が発見されてんだ?そのAIって8音をタイムボックス内で作ってたやつだよね?ボイドの信号はCRYSTAL-INEが生成した……ってこと?

まさかこの世界、タイムボックスのシミュレーションじゃあないよね?

……だとすると、オブジェクトクラスがApollyonなのも納得がいく。博士が存在する宇宙が更に上位の宇宙のCAOCITがシミュレーションした宇宙である潜在的な危険性を孕んでる。上位宇宙の財団がシミュレーションを停止させてしまえばこの宇宙は終わってしまう。ここまでは予想に過ぎないけど、このSCiPには「メタ」のタグがあるんだよね。少なくとも上位の宇宙が関連することは確実。これを踏まえると補遺4で何が起きたのかが見えてくる。

補遺04 - [セクション名]

誤伝達部門名物の暗号解読タイムが来た。よし!

∙ほぼ確実な信号の改竄
∙ミーム/反ミーム包含の可能性
∙アイデンティティ包含の可能性
∙情報災害の可能性
∙すべての識別情報を編集した
∙すべての直接的な言及を禁止した

システム時間 - 16:02

なるほど。この報告書の所々が黒塗りなのはあらゆる異常性に警戒していたからなのか。つまり博士はこの時点では真実に気づいていない。

∙感情的アノマリー
∙反伝達性の可能性
∙自己不信の植え付け(歌によって)
∙音楽との強い関係(それは音楽を欲している)
∙音楽の無力化はできない(影響の一部?)

システム時間 - 16:02

始めの2つは上記と同じ。「音楽」は8音のこと?いや、直接的言及を禁止しているからそれは無い。だとしたら消去法でCAOCITかな。CAOCITと強い関係がある " それ " という存在。これは上位宇宙の財団だろうか。「音楽の無力化はできない」はCAOCITを中から止められないことについてかな?

∙音楽は彼らより強い
∙良い気分の消去(音楽とそれに対する)
∙ここはどこだ? (重要じゃない、後で確認)
∙音楽中のパターン(私は知っている、彼らは知らないが、彼らは見つける)

システム時間 - 16:02

「音楽は彼らより強い」彼らとはなんだろう。これが上位宇宙の財団だとしたら納得できる。財団はCAOCITを理解も制御もできていないよね。「良い気分の削除」博士が良い気分を持っていたと言えばCAOCITが思い浮かぶ。やはり音楽はCAOCITと見て間違いなさそう。文章から、博士はこの時点では既に真実に気づいているみたいだね。そして錯乱し始めている。「私は知っている、彼らは …」これは宇宙の真実についてかな。まだ財団は知らないけど、いつかは気づく。

∙音楽は循環する(周期)(周期)
∙彼らは実在しない(彼らはただ音楽を欲している?)
∙音楽は彼らとの接続を形成する(彼らは未知だ)

システム時間 - 16:03

システム時間が、冒頭の最終アップデートの時刻を超えた。やっぱり財団はこの報告書を読めていない。さて「音楽(CAOCIT)は循環する」ってのは博士自身が言ってたよね。次の文は少し厄介だよ。「彼ら(財団)は実在しない」……かなり無理やりだけど、個人的には「彼ら(の世界にボイド)は実在しない」若しくは「上位世界など実在しない(という現実逃避)」のどちらかの解釈をしたい。その後の括弧の中の文を考えると、前者が正しいのか。「上位世界の財団はCAOCITをボイドの解析では無く、他の理由によって欲している」ってとこ。最後の文はそのままだよね。「CAOCITは上位世界の財団との接続を形成する」。

∙彼らは存在すると思う、私は音楽を聴いている(音楽が私の現実に偽の認識をさせる?)
∙音楽は現実を作るものだ、私は常に聴いている(停止させたくはない。それに留意)
∙音楽の分析: よい、中間の、よい中庸な音で終わる。中央、ミドルノート、よい中間。(ミドルノートだ)

システム時間 - 16:03

「上位世界にもボイドは存在すると思う(入れ子状世界説の提唱)。私(博士及び全人類)はCAOCITの中で生きている。(CAOCITが我々に、この世界が現実だと誤認させている?)」
「CAOCITは宇宙を作るものだ、私は…(上記に同じ)…。(停止させたくは無い。停止させればCAOCIT内部の宇宙は終わる。)」

上記の解釈に従うならば、訳はこうなる。
うむむ……基底世界の上位世界もCAOCITによって作られてて、その世界も……っていう入れ子状の世界である可能性が出てきたな……。
最後の文はよく分からん。ミドルノートってのはつけてから約1時間後の香水の匂いの事だけど。……パスパスっ!

∙音楽[music]の3部分、3人の男[men]、メタル[Metal](3人のメタルミュージックマン[metal music men])
∙計測[Measure]、音楽[Music]、うーん(回して戻す、投げる? Mのあるもの)
∙それは投げる、悪い邪悪だ、それは意地悪[meanie]? (もしやミスター・ミーニー[Mister Meanie]?)

システム時間 - 16:03

誤伝達部門ものにしても支離滅裂だな。博士おかしくなっちゃったんじゃないの?うーん……3人の男ってのは3台のコンピュータかな?タイムボックス内部にいるおかしくなった博士から見たコンピュータの挙動かも。

∙これはミスター・メジャーだ。彼は、すべての音がどんな性質を持っているかを知るためだけに、すべての音を測る。だから私は彼をそう呼んでいる。かっこいい奴だ。かっこいいミスター・メジャー
∙続いては私の好きな、ミスター・ミュージック。彼はすべてのすばらしい音楽を作っている。8音すべてを何度も何度も何度も。ミスター・ミュージックは素晴らしい作曲家だ。私に歌を歌ってくれ、ミスター・ミュージック、すると彼は歌ってくれる。
∙だが、ミスター・ミーニーはいつもミスター・ミュージックをいじめる。ううん、恐ろしい、彼の激務のすべてを取り上げて、トイレに流して、それを全部ミスター・メジャーに投げ返すんだ。ミスター・ミーニーは彼の音楽の全部をゴミ箱かミスター・メジャーに投げつけるのが好きだ。なんと邪悪な。
∙ミスター・ミュージックが私を聴いているとは思わない、彼はただ私のためにすべての素晴らしい音楽を作っているだけだ。だが、音楽はただそれだけなわけであって、ただ音楽だ。それが音楽の欠点だ。(ミスター・ミュージックの欠点)
∙音楽は私と感情に影響を与え、私に考えをもたらす。私の考えをもたらす……音楽はそれらをもたらす。
∙私じゃない。
∙わたしじゃない

システム時間 - 16:04

長い長い長い!……よし!一気に訳そう。

「これは初期分析機だ。これは生成した全ての宇宙が、どんな性質を持っているのかを知るためだけに、全ての宇宙を分析する。(以下略)」
「続いては生成機。これは全ての宇宙を作っている。(8音が生成されるような、膨大な時間軸を)何度も何度も何度も。(以下略)」
「だが、フィルター機は生成機をいじめる。作られた宇宙を全て取り上げ、経過をリセットし、結果を初期分析と比較する。」
「生成機が人間を作っているとは思わない。これはただ、宇宙を作っているだけだ。ただ、CAOCITはそれだけであって、実際の宇宙では無い。それがCAOCITの欠点だ。」
「CAOCITは人間に感情と影響、自我をもたらす。自我をもたらす……CAOCITがそれらをもたらす。」

え、怖……。博士おかしくなってんじゃん……。最後の「私じゃない」は、人類がCAOCITによって作られたプログラムの一部に過ぎないことへの絶望だろうか……。

総括

このSCPは「宇宙空間のボイドから発見された謎の信号を解析するために宇宙をシミュレーションできる機械(CAOCIT)を作った。そこに音楽生成AIを突っ込んだら、8音の異常性と同時にボイドの謎信号に似たものが発見された。実はボイドの謎信号とは、上位世界の音楽生成AIがCAOCIT(即ち報告書の世界)で生成した8音であった。」ってアノマリー。

自分で書いといてなんだけど、この考察には問題点が多すぎるんだよね。ま、これ以上はこの駄文を読んだ誰かが考えてくれることだろう。あー疲れた。面倒くさくて読み直してないからたぶん文章おかしいと思うけど、文句言うなよ。おわり。

※ 当項目はHenzoid様による███-3955に基づきます。当項目の全権利は氏に帰属いたします。
※ ███-3955及び当項目は [ CC BY-SA 3.0 ] です。無いとは思いますが、当項目を動画投稿サイト等で3次利用する際は、そちらもCC BY-SA 3.0で公開することをお願いいたします。
※ライセンスに関する詳細な情報は、下記をご参照ください。


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