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韓国語#13.말해 뭐 해~分かると韓国語の幅が広がる言葉~

 しばしば耳にするも、辞書を引いてもあまり意味が載っていない言葉があります。それが、말해 뭐 해(マㇽヘ ムォヘ)

 一見すると、「言え、何をしている!」という意味にも見えますが、その場合は 「말해. 뭐 해!」となるため異なります。

말하다(マㇽハダ/マラダ):話す、言う(말で「言葉」の意味。)
뭐(ムォ/モ):何
하다(ハダ):する(「해」の基本形)

 ということで、今回は「말해 뭐 해」という表現について、お伝えしたいと思います。



말해 뭐 해(マㇽヘ ムォヘ)

 말해 뭐 해 は、もともと 말해서 뭐 해 を短縮した表現です。

말해서 뭐 해:言ったところでどうする(→ 말해 뭐 해)

 このように、基本的に 말해 뭐 해 は「言ったところで(変わらないのに)どうするんだ」という意味を含み、色んな場面で使うことができます。

※ちなみに、後ろの 뭐 と 해 の間には、スペース(띄어쓰기)を入れるのが正しい書き方です。뭐해 とならないように注意しましょう。


1.言ったところで変わらないから言わない

 上記の「言ったところでどうする」からも分かるように、 말해 뭐 해 は「話したところで何か変わるわけではないから、話さない」という意味で使います。

A:그게 그 아이한테 말해 줬어?
A:それ、その子に話してあげた?
B:아니, 말해 뭐 해? 입만 아프지.

B:いや。話したところで変わらないだろ? 口を酸っぱくして言っても聞かないさ。

 最後の 입만 아프다 という表現は、直訳すると「口だけ痛い」になりますが、これは「口を酸っぱくして言っても、言うことを聞かない」という意味です。よく出てくる表現なので、一緒に覚えておくと便利です。

입만 아프다:口を酸っぱくして言っても、言うことを聞かない


2.言わなくても当然だ

 また、「言わなくても当然だ」という意味でも使います。

 たとえば、みんなが大好きなキムチチゲ(김치찌개)を食べるとします。キムチはおばあちゃんの手作りで、大きめに切った済州島の黒豚が入っています。ぐつぐつと煮立つそのキムチチゲは、誰がどう見ても美味しそうです。食べなくても分かります。美味しくないわけがありません。そんなときに使います。

A:맛은 어때? 맛있어?
A:味はどう? 美味しい?
B:그럼 말해 뭐 해.
B:そりゃ、当然だよ(=言うまでもなく、美味しいよ)。


3.言わなくても当然だ(だからさっさとやれ)

 2から派生して、言わなくても当然なんだから、「さっさと行動しろよ」という意味でも使われます。

A:바빠도 6시까지는 끝내야겠죠?
A:忙しくても、6時までには終わらせなきゃダメですよね?
B:말해 뭐 해!!!
B:当然だろ!!!(=口動かしている暇があったら、さっさとやれ)

 ひぇ、怖い。


4.カジュアルな「どういたしまして」

 韓国語の「どういたしまして」という言葉には 천만에요 がありますが、よりカジュアルな返事として、말해 뭐 해 を使うことができます。

A:오늘은 도와 줘서 너무 고마웠어.
A:今日は手伝ってくれて、本当に助かったよ。
B:말해 뭐 해.
B:(手伝うのは)当然のことだよ。

 「当然のことをしたまでさ(フフフッ)」というニュアンスでしょうか。使えるとレベルが上がった感じがしますね。私は一度も使えたことがありません。


◆◆◆


 말해 뭐 해 は、普段の会話でもドラマでもよく使われる言葉です。

 말해 と 뭐 해 が韓国語学習の初期に学ぶ言葉なので簡単そうに見えますが、実は辞書の意味通りに訳すと意味が分からない表現でもあります。

 そのため、この言葉を理解すると韓国語の幅が広がると思います。


 ではでは😊


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