人生の主人公を自分に戻す方法

仕事が嫌だ。理由はたくさんある。

けどきっと変わらない。どーせ無理だ。
言っても仕方ない。

そんなことを日々思う。
多くの会社員が感じていることではなかろうか。

私が入ってるプロジェクトの構造はお客さんがいて、一次請会社がいて、私達の会社が二次請になっている。

一次請の会社は手を動かさず無理難題を引き受けてきてあとは二次請会社さんよろしくねというスタンスだ。彼らが立てる計画や方針は建前だけで現実的ではなく、結局現場でどうにかしている状態だ。会議だって議題を読み上げるだけでファシリテートはしない。なのに失言で私達のスタンスを崩してくる。

彼らはポジション的に管理者である。数名しかおらず、似たり寄ったりの仕事しかしないのに売上の3割はきっちりとっていく。私たちは残りの7割を大勢で割る。計画がザルだと見積もりもボロボロなのでメンバの仕事を全て請求に回すことはできず、表向きには稼働したとみなされない仕事もある。

やるせないなと思う。
改善できることは沢山あって、アイディアは沢山浮かんでくる。

しかし、中間管理職的な人のキャパシティが溢れ出すぎていて、言おうにも言えない。
伝えたこともある。しかし、優先順位を考えると改善活動は目の前のやらなきゃいけないことに優ることはなく、いつもお流れになっていた。

どうせこのまま変わることはない。
変わることが全員の利益につながることはない。
私達が変われば一次請会社も変わらなければならない。今まで楽して稼げていたのに仕事が増えるのは嫌だろう。きっと潰される。

やっぱり、どーせ無理。

考えてはどーせ無理だという結論を出すループを毎日毎日繰り返していた。

この負のサイクルを抱える日々は憂鬱だ。
人間が腐っていく感覚がある。こうして希望を抱くことがなくなるんだと実感する。


こんな話を知人にしていた時「その負のサイクルを抱えていることをる中間管理職の人に伝えてみればいいんじゃないか」と言われた。

いや、変わらないよと答えた。
それに、現状打破が誰にとってもプラスなのか私にもわからない。どうせ変わらないし、波及効果も見えていないから総じて嫌だと思った。

「伝えてみて変わるかどうかと、伝えてみることは別だよ。もしかすると100は無理でも1は変わるかもしれないよ。確かめないと。」そう言われた。

そしてハッとした。
私は味方を敵視しすぎて自分達は仲間であることを忘れていた。変わるかどうかを待つばかりで、変え方を一緒に考えようともしていなかった。

変わるか/変わらないかは結末であり、結末には必ず過程がある。自分自身が「変えられない」と思うくらいには難易度が高いことを、なんの工夫もなく変えられるわけがない。まずは過程を練るところから始めなくてはならないのだ。

その方法を模索する部分は、1人じゃ辛い。
それを私はぶん投げていた。仲間だったら一緒に考えれば良いのに。

私は周りを敵視しすぎていた。
いけてない部分を、一緒に考えません?から入ればいいじゃないか。

プレゼンのように起承転結を作らなくても、こんなこと思いませんか?からでもいいじゃないか。

私たちは仲間なんだから。ダメだと思います、改善してくださいではなく、一緒になんとかしませんか?でよいじゃないか。

役職的に責任は異なるので、本当のところどうなのかというのはさておき、マインド的に一緒にやりましょうよと言う方が気が楽だということに気づいた。

一緒にやりましょうよというスタンスに変えたからといって事態が劇的に好転することはないが、どーせ無理と負のサイクルを回すよりは充実した日々が送れる。そして仮りに全然ダメダメだったとしても笑える仲間が増えるのは最期に人生が豊かなものだったと言える材料にはなる気がする。

状況が劇的に良くなることなんてない。
辛い未来を避けられないこともある。
だとしたら、過程くらい充実させようじゃないか。
どうせなら腐って終わるより、笑って終わる方が良い。そしてもし多くの仲間に笑顔が伝染したら、一緒に未来をプラスにできるかもしれない。

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書いてたらまとまらなかったので、まとめてみる。

負のループが発生する時には必ず敵視している人がいる。

敵を敵として見ていると、憎しみしか湧かず、辛さから抜け出すことができない。そうして自分が腐っていってしまうのだ。

その状況を打破するために、敵を味方だと暗示をかけてみると良いかもしれない。実際に敵か味方かなんてどうでもよく、味方のつもりで接すると、相手のいいところが見えたり本音が聞けたりする。そして腹を割って話せるようになって一緒に未来を考えることができるようになるのだ。

敵を味方にすることで、今までは問題の被害者だったのに問題を解決していく側に自動的に変換されることになる。

そうすると、腐った思考から解決策を作る思考になり、負のループから抜け出すことができる。

抜け出せたからと言って自分の無力さに笑ってしまう時はあるけれど、1人で絶望するより仲間と笑える方が人生を楽しめるはずだ。

この方法は辛い戦況を変えるための方法というよりも、人生の主人公を自分に戻す方法と言えるだろう。

人に寄り添って一緒に乗り越えていける人は、利他的に見えて究極に利己的なんじゃないだろうか。

色んな課題を当事者として向き合えるのだ。
辛いことは辛いけれど、自由度は高い。


私は私の人生の主人公になりたい。だから、周りのどんな人間も、敵でさえも味方にして、一緒に課題に向き合う人でありたい。そしてどんな状況でも、情けねーって笑って右往左往しながら、自分が思う明るい未来に舵を取っていける人生にしたい。

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