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尿管結石が発症した話

尿管結石が発症して悶絶したのでその記録を残すエントリー。実際尿管結石になったらどうするかって有益な話ではない。そうなったら、即救急車を呼んで病院行ってください。有益なリンクは以下なので参照いただけたら。

というわけで、以下は個人的な体験談。

腹痛は突然に

いつものように職場のデスクで入稿用のデータ作成をIllustratorでキュッキュッキューとやっていたら、そいつは突然やってきた。

左脇腹が痛い。

内蔵をぎゅーーーーっと握られている感じだ。

一定の痛みが続く。

下痢なら便意があるがそれはない、困った。

何だこの痛み? 脳みそフル回転でその原因を考えるが、昨晩食べた賞味期限がひと月前の"数の子のチーズ和え"にあたったか? いやいや、吐き気もないからそのたぐいじゃないだろ? とにかく治まらないのか? 急激な体調悪化と思考のスピードが追いつかなくなる。

「ミーティングの時間だけど出られる?」

上司から声をかけられる。あぁ、もうそんな時間か。痛みで集中できなくなっているがひとまず「はいzoom入ります」と返事をする。

落ち着け、この痛みは永久じゃない突破口はあるはずだ。と根拠なく希望を見出すが痛みは引くどころか大きくなる一方だったので、席を立ち上司に、

今、尋常じゃない腹痛に襲われておりまして、ミーティング……」

と言い切らないうちに周囲がざわつく。

「病院連れて行こうか?」「救急車呼ぶ?」「とにかく座って」

青色吐息な私は言われるがまま椅子に座り、返事を返すの精一杯の状況に。救急車を手配してもらい、そのまま緊急病院へ搬送された。

おしゃれですねぇ

ストレッチャーに乗ったまま急患のエリアに運ばれる。あーこれ警視庁24時のTVやドラマで見たやつや〜。と痛みが続く中そんなことが頭をよぎる。

担当の先生が出てきて色々質問をしてくる。その中で最後にした食事は? という質問になり。朝ごはんは毎朝水をコップ1杯飲むだけだったので参考外となり、夕飯の内容を告げることに。

「鍋だったので、豚肉、白菜、えのきだけ、豆腐とか…あ、あと数の子のチーズ和えも食べました」

と食べたものを素直に(賞味期限切れのことは隠匿)告げると、先生は

数の子のチーズ和えですか〜おしゃれですねぇ

とこの場を和ましたかったのか、予想外の返答。いや、ま、和ませたいかもしれないが私、腹痛くてガチ死にそうなんだけど…

とまぁそんな先生とのやり取り後、CTスキャンなど検査を受け、点滴を(なにの点滴だったのかは不明)を受けて安静にしていると運ばれてきたときの痛みを10とすると5ぐらいまで痛みが下がっている。

「ちょっと、救急車まで呼んで大げさにしちゃったけど、これなんもないやつ??? ちょっとバツ悪いなぁ……」そんな思いがよぎる中、会社からの連絡を受け駆けつけた妻と搬送からつきあってくれた上司が見守る中「だいぶ良くなってきたので大したことないと思うんですけどねぇ〜」と私なりの伏線を張る話芸も使いつつ、診察の順番となる。

CTに写ったものとは?

CTでスキャンされた自身の輪切りにされた内蔵を見ながら、先生の解説を聞く。特にコブがあるわけでもなく怪しいものも写っておらず大きな問題はないそう。血便とかがあれば大腸がんの疑いも出てくるがそうでもない。「過敏性腸症候群の疑いが強いという診断になりますね」とのこと。心配だったり血便出たりとなると、大腸カメラでの検査など消化器内科の専門医に見てもらうとかがいいですね。と、整腸剤を処方され自宅養生となった。

この時点で痛みはかなり引いていたので、ひと晩寝たらもう大丈夫だろうな。という希望的観測が立てられるぐらいの状態になっていた。会社には「一応大事を取って今日はこのまま帰宅させてください」と連絡して帰宅した。

痛みはよみがえるさ、何度でも!

帰宅後、痛みがだんだん強くなってくる。しかし、1時間前の痛みの発生から鎮静までの経緯があったものだから、また治まるだろうとたかをくくるが、全然その感じはない。もう一度病院へ行くべきか? 今考えると行くべきだったのだが、過敏性腸症候群ならどこかで落ち着くだろう。と判断を誤りそのまま夜に突入。痛さが止まらずベッドに横になっても痛みは続く。

寝られず、脂汗も出てくる。ひたすら左脇腹が痛いだけでその他は正常なのも困るポイントだった。死に直結する危険性を感じるわけではないが痛い。正確に時間を計ったわけではないが、20分に一度は痛さでベッドから起き上がりという夜を過ごした。その時考えていたことは、「明日の朝イチで病院で見てもらおう」そこにすがりなんとか夜が明けた。

北斗七星の横に見えるのは…

朝、痛さに耐えながら診察が始まる9時を待つ。

今度は消化器系の病院へ。問診後CTスキャンをされる。その結果は尿管結石が発症しているとのことだった。CTスキャンの画像を頭から足先に向けてパラパラ漫画のように説明しているときにひときわ白く、夜空の北極星並にモニタに映し出された小さな点。「結石ですね」と先生は告げる。「腎臓から膀胱までに結石が詰まる関所は3箇所あって、今一番下の膀胱の手前で詰まってますね。これを膀胱まで押し出せれば問題なくなります」と24時間続く痛みの元を解明!

ナゾ解明、石が出れば解決だな! 俺は体で石を作る男!(by 真心ブラザーズ)とやっとわかった腹痛の原因に安堵。点滴、注射とおそらく尿管結石の確立された治療を受け、薬をもらい帰宅した。

その後、いろいろあり都合3日間は入院はしないものの生命維持に全神経を集中させる時間を過ごした。尿管結石を発見した先生からは「あなたは痛みを耐える方だよ」と言われやっぱこの痛みは素人では解決できない痛みだったか…と病院へ行く基準が48歳にしてわかったのはとても良かったと思った。病院嫌いってわけじゃないけど、やっぱ餅は餅屋なのである。

で、仕事どうしたん?

と、この出来事思いっきり平日に起きた出来事で、仕事の方はどうしたの? と思われる方も多いかと思うが、即座に上司は私がしばらく戦線復帰ができなくても大丈夫なプランを捻出、チームのメンバーに具体的な指示を行いこの状況を乗り切っていた。

それらもあり、上司からは何度も「仕事は大丈夫だからとにかく体調を戻してほしい」と私に連絡をくれ、事情を聞いた会社のトップからも直接「なにか困ることがあったら連絡してくれ、会社はずっとサポートをするから」と末端の従業員である私に連絡を入れてくれる。普段から昭和のそれとは違うのだが、ファミリーという結束を感じる会社だっただけに、こういう緊急時にその本質を体感することになり涙した。

話はそれるが、会社というものは特定の目的を達成するために人が集まり組織となっているものだと認識している。なので、それ以外のところに私は期待していないというところがある。その目的のために従業員が泣かされる場合があっても仕方なかったり、パフォーマンスが悪く切られることもそれはそれで仕方ない。と考えることも多かった。その代わり報酬で従業員に報うのが会社だろうという考え。

だが、今の会社はそれがない。確かに会社の達成しようとする目的を考えると従業員すら幸せに出来ずにして達成できるものとは到底思えないとこの一件を通して改めて感じた。自分がなし得なければならないこと。そのためにどう日々生きていくのか? そんなことを考えた普段の流れから外れた数日であった。 

尿管結石で3日ほど倒れたおじさんの話は以上でおしまい。

健康ってすばらしい! 

と締めようとしたが、まだ石は体内にいる感じで石を出しやすくする薬や水を1日2L目安にがぶ飲みの治療中。

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