やりたいことを先にする

好きなものから食べる

 子どもの頃から私は食事の時、好きなものを最後までとっておいて最後によく味わって食べるという習慣がありました。でも最近は、好きなものを先に食べるようにしています。理由は、以前よりも食べる量が減り、最後までとっておいてもお腹が一杯で食べきれないということがあるからです。それに、先に食べた方が温かいものは温かいままに、フレッシュなものはよりフレッシュな状態で美味しくいただけるということにも気づきました。
 食べることに対するこだわりそのものが薄れてきたのかもしれません。もともと食欲旺盛という質ではなく、食に対するこだわりも人よりは低かったかもしれません。友達と食事をするときのお店選びはいつも友達任せで、食べ放題のビュッフェスタイルはどちらかと言うと苦手でした。旅行にでかけても、味しいものを食べたいという思いよりも、美しい景色やその土地ならではの建造物を見たり文化に触れる方が好きです。もちろん文化の一つとして、その土地ならでは美味しいものを食べるのは大好きです。北海道で初めて食べたホッケの塩焼き、地元の人が集う食堂で食べた「おやき」の味は忘れられません。

着たい服を着る

 洋服についても考え方が変わってきました。私の場合、流行のスタイルよりも素材へのこだわりの方が強く、流行色の強いものはそれほどお金をかけず、その年だけ楽しめればいいと考えていましたし、素材や縫製のいいものに出会ったときには極量オーソドックスなスタイルで長年愛用できるものを選んで購入していました。ところが、長年着れるようにと思えば思うほど、着る機会を選んでしまってなかなか袖を通すことができず、結局クローゼットにぶら下がったままというのが多々ありました。
 また、たとえオーソドックスな形であっても、年を経るにつれて以前ほどマッチしなくなるという年齢の壁があることにも気づきました。洋服にも旬というものがあることがわかってきました。
 そこで最近は、特別のお出かけでなくても、クローゼットに閉じ込められているお洋服達を連れ出すようにしています。以前は、いざというときのために勝負服をとっておかなければと思っていましたが、もう勝負する機会も無く、もしもそんな幸運な機会に出くわすことがあれば、その時に勝負服を購入して臨むべしと考えるようになりました。
 春になったら、昔好きだったワンピースを着てお出かけしたいと思っています。洋服の出番を作るために外出や旅行の機会を自ら作らなければとも思っています。外国に行くと、シーズン外れの装いであってもうまく着こなしていてwonderful!と思えたり、ありまにその人にマッチした服装で思わず後ろ姿を追いかけてしまったり、日本のように人目を気にせずで自由に表現できるのも海外旅行の魅力の一つだなと思っています。

やりたいことを先にする

 以前の写真を見ると、今よりも痩せていたことに気づきました。どちらかと言うと、やつれた印象で今よりも年を取って見えます。最近ヘルスメーターには乗っていませんが、スカートの感じや鏡に映るフェイスラインからして少し太ったんだろうと思います。理由として考えられるのは、第一に基礎代謝が落ちてきたこと。第二に、エクササイズ代わりだった家事にそれほど力を入れなくなり、ぐーたらになってきたこと。第三に、食べたいと思ったら我慢せずお菓子もお酒も食すること。我儘になったと言ってしまえばそれまでですが、家事も仕事もやらなければならないことはしていますし、責任は果たしているつもりです。食事も栄養面は今でも気を遣っています。やだ、無理はしなくなりました。
 以前は時間内に何とか全てを終わらせようと仕事も家事も必死でした。食事を撮る暇の無く、外では常に小走りでした。本を読む時間も無く、内面も外見もカサカサという感じでした。ところが最近はやりたいことを後回しにせず、やりたいことから先に着手し、自分はこれをしたいという願望を大切にするようになりました。勝手な見方かもしれませんが、少しくらい手を抜いて自分のしたいことを優先しても、状況は以前とさほど変わりません。鏡の中の私の表情以外は。
 それに現実問題として、この歳になると後回しできるの期間というのは限られてきます。今年できたことが来年にできるとは限りません。決して悲観しているわけではありませんが、それが歳を重ねるということです。SNSの苦手な私がnoteに着手したのも、今しなければという思いからかもしれません。


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