もし、目が見えなくなったとしたら、と考えることがあります。
そうなったら、目の奥にはどんな世界が映るのだろう。
今まで見てきた世界が頭の中に残っていて見えるのだろうか？　
音や空気、匂い、雰囲気で、想像するのだろうか？
目の見えない方が、たとえば、ずっと住んできた家の中で生活出来るのは、目の奥にずっと見てきた日常が見えてきて、生活出来るのだろうか？
目を閉じると何色に見えるのだろう。
想像をしてそこに色をつけるのだろうか？
目の奥に映る世界。
とても静かだ。
そこには、音や匂いや想像した色が加わる。
そこには、見えていた時よりももっともっと、豊かな世界が広がっている。
そこには、懐かしい風景が映し出される。