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スカウト

小生の半生で、何回となく{スカウト}されるのですが、小学六年が最初でした。
わが町八幡は、毎年夏休み後半に学校対抗のソフトボール大会が行われるのです。このメンバーの一員としてスカウトされました。
もちろん、子供会対抗のソフトボール大会の活躍が認められてのことなのですが、普通は、スカウトではなく、選ばれると書くのでしょうが、実はこのチーム、前にも書きましたが、毎年あのクラブチームが、そのまま学校の代表として出場するのですが、そこに招へいされたのです。おそらく異例のことだったと思います。
言葉は忘れましたが、監督自ら口説かれました。何はともあれ、人から必要とされるワケですから、気持ちが悪いわけあれませんよね。
そして何より自分の野球能力を初めて認めてもらったということが何よりうれしかったですね。
ところが、そんな喜びもつかの間、夏休みに入ると鬼のような練習が待っていたのです。
毎日休みもなく、炎天下の中、それこそ個人ノックに始まり、ベーランに終わる。野球を経験された方だとお分かり頂けると思いますが、この「個人ノック」と「ベーラン」という練習は、出来れば一番やりたくないことなのです。その一番やりたくない練習の連続でした。まさにシゴかれているような感じでした。
そういえば、小生の自宅の前が急坂になっているのですが、練習が終わっての帰宅の時、この坂を這って登って帰ったこともありました。
この大会で、前年は優勝しているのですが、その陰には、こんな苦しい裏があったのかと、気がついた時には遅かったのです。まあ今思っても、小学生の練習のレベルをはるかに超えていました。
このときから、小生の野球概念は、「野球とはシンドイもの」と定義付けされました。
そして、いよいよ大会を迎えるのです。

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