「How much are you?」 エピローグ
夕日が照らす教室、桐生仁はひとりノートパソコンに向き合っていた。
相変わらず話しかけづらいと瑠美菜は思うものの、何とか口を開く。
「桐生くん」
「成海か。どうした」
「桐生くんのおかげで、お母さん手術受けられることになったんだ。海外のお医者さんが来てくれるって」
「そうか。それは良かったな」
「なんか、冷たくない?」
「人気アイドル様と話してると目立つんでな」
「もうっ、からかわないでよ!」
「本当に、よかったな」
「うん!」
瑠美菜は満面の笑みを見せる。
「