年に数回、中学の同級生の夢を見ることがある。その人は女性で、名はマキコ。中学の３年間で１、２回会話したかな？程度の関係で、特に好きでも嫌いでもなく、当時、思春期の中学男子の僕には、まぁ可愛いなと思っていた大勢のうちの1人という印象のマキコ。

女子の中でも低めの身長で、おかっぱで、分厚いレンズのメガネをしており、いつもニコニコというよりはニカニカした笑顔で座敷童子とか福の神、たまに置物である、ニカァとした笑顔の招き猫キャラ。誰からも嫌われることはないタイプだったと記憶しているし、実際にマキコの悪口を聞いた記憶はない、そんな女の子。

学校の成績は良かった覚えがあり、確かに割かし優秀な生徒が行く、高校に進学したと思う。友達と遊んでいたある日、ここはマキコの家だよ、と言われたことがある。見てみると豪邸ではないけど、高そうな家だったと当時の僕は思った。大金持ちではないけれど、普通よりは上のクラスといった印象だ

そして、ここからが本題なのだが、どうしてそんなマキコの夢を年に数回は見てしまうのか？何故だか答えられる人がいるのなら教えてほしい。憶測でもいいから。

しかも、夢の内容というのがまた、なんと言えばいいのか、厄介なのである。なんとーく感じる、あの人は私のこと好きなんだろうな、という空気を僕とマキコ、お互いには感じていて、相思相愛ではあるが、どちらもまだ、気持ちを明かしてはいない。そんな関係。夢の中での年齢は二十歳ぐらいで、読書が共通の趣味なので、本を買いに書店に二人で行ったり。服のセンスに自信がないからとマキコの友達も連れて、服を選んでもらったりと、なんというか、恋愛というくくり(好きになってから別れるor添い遂げるまで)があるなら、一番熱量がある期間を夢見ているのだ。それも年に数回も。

そういうことなので、やはりというか、現実でも若干ではあるが、マキコの事が気になりだしてしまっている。本当に困っている。

客観的に今の僕を視たとしたら、凄く気持ちが悪い。だって、夢に出てきた女の子を、気になっているのだか、それも卒業以来会っても、見かけてもいない同級生をだよ。

仮にこの文章をマキコ本人が自分の事であると自覚して読んだとしたら、恋愛が始まるどころか、接近禁止命令の手続きが始まってしまうかもしれない。

あぁ切ねぇ。苦しい。寝よ。