映画「貴公子」

原題:The Childe
directed by Park Hoon-jung
starring: Kim Seon-ho, Kang Tae-joo, Kim Kang-woo, Go Ara

フィリピンで病気の母と暮らすマルコ(カン・テジュ)は、アンダーグラウンドの賭けボクシングでボクサーとして日銭を稼ぐ日々。韓国人とフィリピン人女性との間に生まれた混血である彼は「コピア」と蔑視される境遇。そんなある日、父親の使いだと名乗る男が現れ、一度も会ったこともない父親が自分のことを探していると知る。マルコの父親はとんでもない財閥の社長らしい。話をしたその日にすぐに韓国行きの飛行機に乗せられたマルコに、見知らぬイケメン男、貴公子(キム・ソンホ)に出会う。にっこり笑みを浮かべ、マルコのことを友達だというその男に薄気味悪さを感じて、逃げようとするマルコだが、どこまでも執拗に追いかけてくる貴公子の狂気に追い詰められていく。また、マルコを迎えたのは、今まで一度も会ったことがない、腹違いの兄だった。そして人工呼吸器に繋がれベッドに横たわる老人が父親だという。父親には心臓移植しか手がないという。兄がマルコを探し出した目的とは、父親のドナーとさせるためだったのだ・・・

この作品、前宣伝はあまりしてなかったのだが、ネットのレビューがかなり好評で、私も次第に興味が出てきて、まぁ時間があったら見にいくか・・・みたいな感じで鑑賞。
いやいや、これはかなりおもしろい!!
よくよく考えるとかなり強引な展開だとは思ったけど、まずはそのテンポ! アップテンポにあれよあれよと進んでいくし、その展開のスピード感と、貴公子役を演じたキム・ソンホのゆったりした表情と「人たらし」っぽい笑顔。そのギャップがまず魅力的!
そして、この「貴公子」さま、きれ~な顔して、まぁ、凄腕の殺し屋さん。
にっこり笑ってブスッと刺して、ガンガン撃って!という、これまたギャップがたまんない!
全くわけがわからないまま、物語の中心へと巻き込まれていくマルコを演じたカン・テジュが「守ってあげたくなる」少年顔で少年体型なのもいいんだよね。
この妙にヘンテコなバディのアンバランスさがおもしろい!
追いつ追われつの展開でシリアスかというと、どっちかというと、コメディ味も盛り込まれていて、笑ってしまうんだよね。
さらに、どんでん返しもお見事だし、この人たらし笑顔がニクイんだよ~
さらにさらに・・・悲劇の主人公か?と思わせておいて、最後のオチが!!
 最後の「ビタミン剤」としれっと真面目にお医者さんが言ってるのには、大笑い!

おもろかった~!!
こういう「一生懸命生きてる人がちゃんと報われる」ってラストはすごく好き!!
スカッと爽やか~・・・でもね、殺し屋の映画なんだけどさ~(苦笑)


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