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【作品解題】大祭司と預言者と婆羅門について

イントロ

皆様御機嫌よう、こんばんわ。
『半自動筆記に依る夜想曲』のライナーノートのお時間です。

 試しに使ってみたつぶやきの方で概ね皆様ご承知の通りと思われますが、
現在中の人は修士論文とかいう重労働にこき使われているため
(しかも、不本意ながら割り振られたゼミで自分の望まない形で)、
更新の頻度を毎週一回程度まで落とさざるを得ない事態となっております…

 文章の方についてはストックは大量にあるので問題ないのですが、
AIの画像に関してはその都度出力したり加工したりしているので、
実は大変手間のかかっている代物であったりなかったりします。
その辺りは当サイトのアイデンティティに関わる問題であるので、
疎かにすることもできないため、更新を間引く運びとなりました事を
深くお詫び致します…
 皆様も、日常に於いて不本意に、不承不承に重大な事をさせられる羽目になるという事はよくある事かと存じます。
 そんな時は、此の世為ら然る存在が裏で因果律を弄り回しているのだ、そんなものに屈しないために、自分はこうしているのだ、という詩的方法論による復讐を試みるのも、有効…?かも知れませんね。
 
 初めて御覧の方で、何のことやらサッパリわからない、という方は、
下記のリンクにこの『半自動筆記に依る夜想曲』の基本的な制作プロセスについて言及しているので興味がある方はぜひご覧ください。


『メルキゼェデクとイスマイールとバラモン』-1

 この作品は夜想曲の中でも屈指の難解さを誇るかも知れません。
と申しますのも、メルキゼェデクやらイスマイールやら耳慣れない用語が頻出しているため、各種の宗教的概念の知識をある程度必要とする点で、難解と言えるからです。
 ですが、ここで申し上げたいのは、呼び方が変わっても人類に啓示を伝える預言者という存在は、宗教の別を問わず、世界各地に偏在するものだからであります。
 この第一楽章では、そうした心を集める行為の誤った使い方を指摘する内容となっています。
 ラストでなぜ盛大に放尿しながら投身しているのかは、作者なりに『考えて欲しい』ポイントを作っている部分であります。
傍から見たら基地外の所業にしか見えないですけどねw

『メルキゼェデクとイスマイールとバラモン』-2

 攻め苛まれているおじさんがムッキムキですねw
もっと、痩せたキリスト(またはヨハネ)じみた詩人を虐待しているシーンを想定していたのですが、どうしてこうなった…
 逆に攻めている方は想定していた通りサッカー選手のウェイン・ルーニーに似た感じになっているので一応図像の主旨は適った形にはなっています。

 内容に目を向けると、俗的な精神性にとっては、預言者たちが何をどう言おうが一緒であり、此の世の富と共に美味しく平らげてしまえば皆同じだという事への皮肉を詰め込んでいます。
 もっとも、人間の言葉に絞り出す菜種や石油程の価値があるのか?という点については受け取り手の感受性によって大きく変わる事でしょう。

『メルキゼェデクとイスマイールとバラモン』-3<終>

 ヒトはどうして虚無になれない・・・・のか。
多くのペシミスティックな詩人・思想家と同様に私も希死念慮からは逃れられないような性ではあります。
 仮に肉体が滅びる事があっても、自分を構成していた元素はまた地球へと回帰し、またどこかで誰か何かになったり、大地や空そのものになったりする。それを虚無と呼ぶ事は出来ず、魂の実在を前提に置くのであれば、死した存在は決して虚無と一体になる事は出来ない。
 それは、オマル・ハイヤームが『酒場の前の土は以前誰かだったもの』と詠った事にも通じています。

 そんなことを考えている一方でそれと関係なく近くの炭鉱町では赤と青のサッカーチームが互いのプライドをぶつけ合っている…
 嫌になって首を括ろうと思っても縄は始めと終わりが輪になっていて、終わりがない…
 それがこの楽章の総てになります。

 仏教やヒンドゥー教などでもそうですが、結果的に宇宙や世界は総ては巡る永劫回帰という原則からは逃れられないのでしょうか?
 輪廻転生のシステムをエントロピーの観点からある程度肯定的に捉える視方が現代では主流なのかとも思えますが、私個人としては誰かに押し付けられた輪廻の軛から早々に逃れて何か別の存在になってしまいたい…
そう、思って居ます。

 ということで最後は大変重たい話になって『結局ワケワカンナイヨー!!!』ってなる
事が想像するに難くないオチになってしまいましたね。
 まあ、その辺りも含めて私という作者のカルマだと思って頂けたら幸い…幸いじゃない?

でっ、ではまた次回お会い致しましょう。御機嫌よう。

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