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決算書の見方 貸借対照表と損益計算書

決算書の見方第三弾です。
貸借対照表と損益計算書の合わせ技。

事業の取引は、すべて貸借対照表か損益計算書に集計されていきます。

取引の結果、支払となるもののうち
損益計算書に記載されるものは経費としてその年の利益を減らし、貸借対照表に記載されるもののうち車両などの資産は耐用年数に応じその年数に従って利益を減らしていくことになります。
詳しく述べますと、支払のうち貸借対照表に記載されるものは、資産となっていわゆる減価償却費という経費になって利益を減らしていきます。
減価償却費は簡単にいうと、資産の価値減少を税法のルールに従って耐用年数に応じて計算し経費化したものです。

いろいろ申しましたがごく簡単に言うと
事業上の支出は、損益計算書か貸借対照表かのいずれかに記録されているということです。
さて、これらの支出のうち経費となるか資産となるか税金面だけでみると、どちらほうが投資効率がいいでしょうか。(投資というと語弊がありますがすぐ税金がへるのはどっち?という意味です)
当然経費ですよね。すぐ利益を減らすことができ、結果税金が減るから。

しかしながら会社の状況によっては経費のほうが良い、とも言いきれません。なぜか?
スパルナ会計は資金繰りを大事にする事務所だからです!(答えになっていません。)

「経営に最も必要なのは資金繰り」これは全事業主(法人個人問わず)が肝に銘じなければなりません。
経営上資金繰りを重視する場合、高額になりがちな資産は分割払いや借入によって購入することを選択することになります。

理由は例えば自社用の機械1千万円を現金一括払いで購入しても、この1千万円を回収するのにいったい何年かかるかわからないからです。
コロナ禍のようにすべてが止まってしまうことはあり得るわけです。
そのような緊急時にまとまった現金がなければ救済を待つ間に倒産してしまうこともあり得ます。
そうでなくても返済や固定費の支払いは個別の事情によって止めることはできません。
よって高額資産の現金一括払いはなるべく控えるという選択をすることになります。

「現金で一括支払いは、なるべく支出年に経費になるものにする」
これはスパルナ会計のお客様には当たり前のルールです。

預金残高が多い場合は、現金一括払いでもいいですが当然ながら預金残高によって税金計算が変わることはありませんので、ある程度高額になると納税も含めたキャッシュフローを検討してどのように支払うかを決めないといけません。

そういうことを考えて資産を購入しているイケてる会社(事業)です!というのは、決算書に現れるのでしょうか。
答えはイエス!です。

自社またはご自身の決算書をご覧ください。
固定資産と固定負債のバランスはどうですか?同じくらいになっています?

ただ、コロナ融資があったのでいまは固定資産より固定負債のほうが多いという方もたくさんいらっしゃると思います。
この状態「固定負債のほうが多い」とは、つまり運転資金を借りているということを意味します。

スパルナ会計のお客様にもコロナ融資の借入れはありますが、ほとんどのお客様がコロナ融資より多い金額を預金に保持されています。
コロナ融資による運転資金の借入れは「緊急事態用のお金」とお客様全員にお伝えしていますので手つかずのまま残っているのです。
コロナ禍は去りましたが、まだ日本中が復活するには時間がかかります。御社は大丈夫でも取引先がこけることは十分あり得ます。
スパルナ会計のお客様にはそんなときにこそ、このコロナ融資を活用できるように備えていただいております。

さて、今日は貸借対照表と損益計算書のお話というより、貸借対照表のお話になってしまいましたが、資金繰り重視の事務所だから( ´艸`)ということでご容赦ください。

決算書のお話は大好きなお話なのでまただてくると思います。
お楽しみに。

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