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俵屋宗達と血天井の寺 京都 養源院

 少し前になりますが、京都東山の三十三間堂の向かいにある、養源院に行きました。養源院には実に17年ぶりの訪問。今回は改めて感じた養源院の魅力をまとめました。
 
 養源院は伏見城の血天井と、俵屋宗達の杉戸絵や襖絵が見どころです。伏見城の血天井が残る京都のお寺はいくつかありますが(少し前に書いた正伝寺もその一つです。)、養源院は最もはっきり見ることができます。手形や、鳥居元忠の自害の跡と伝わる部分も説明を聞くことができます。

 現代の日本人の感覚では、血のついた床板を天井に使用するのはあまり気持ちのいいものではありませんが、当時は弔うという意味では普通だったのでしょうか。。。

 そしてもうひとつの見どころが、俵屋宗達の杉戸絵と襖絵です。襖絵は本堂の松の間に描かれており、岩に老松図と呼ばれる、俵屋宗達の現存する唯一の障壁画です。こちらは通常は非公開ですが、この夏特別公開期間があり、その期間中に私は見学しました。狩野派の描く松や岩とは異なる表現で、まとまっているようにも見えるちょっと不思議な画でした。

 その他、杉戸絵には有名な白象などが描かれています。そして、その杉戸絵にもそれぞれ意味がある旨を解説で聞くことができます。

 智積院や三十三間堂、京都国立博物館のそばにありながら、丁寧な解説を聞きながら拝観することできます。

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