今年一番の攻撃的な姿を見せて欲しい!2019 J1リーグ第16節マリノスVS松本山雅FC プレビュー
前節のとても悔しい敗戦は、人によっては後を引いているかもしれません。下を向くような試合ではありませんでしたが、失った勝ち点の重みは、選手もサポーターも感じているでしょう。
でも、泉澤の獲得やコパ・アメリカでの三好の2ゴールが、再び前を向く力を多くの人にもたらしてくれているし、選手はリバウンドメンタリティーを発揮してくれているシーズンなので、むしろ良い状態で挑めそうな16節ホーム松本山雅FC戦。
勝つために重要な事は、カウンターなぞ気にせず貫くその攻撃性です。反町さんの知らないマリノスを、体感させてやりましょう。
1,【松本山雅FCの特徴】
今シーズン、二度目のJ1の舞台を戦っている松本山雅FCですが、反町体制8年目といえども、大枠は変わっていません。強度の高い守備から、攻撃への切り替えを速くするカウンターチームです。時によって、長短の違いはあれどです。守備時は541、攻撃時は3421が基本です。
ただ、カウンターだけでJ1で戦うのは厳しく、反町監督は何度か、ビルドアップやフィニッシュワークの形成を試みていますが、結局上手くいっていません。安定した戦いが出来るカウンターサッカーに帰結してしまいます。
これは監督選手含めて、クラブとしての問題が大きく関連していますが、Jリーグ加盟からの歴史を考えれば、J1の舞台というのは充分すぎる結果なのかもしれません。反町監督は出来る事はやっているでしょう。
そんな松本山雅FCは、ここまで8得点18失点、勝ち点16の14位。これだけ見ても、得点する力が足りないチームと言うのが分かるかと思います。カウンターなぞ恐れず、圧倒しなければなりません。
2,【松本山雅FCの守備】
まずは松本山雅の守備です。前述の様に強度の高い守備を大事にします。これはブロック守備だろうがプレッシングだろうが意識しているでしょう。ブロック時は2シャドーをSH化する541です。ゾーン1からゾーン2へと差し掛かったところらへんで、最終ラインを組んで、54の縦の距離をコンパクトにし、網をはります。
プレス時は2シャドーと1トップの位置はそこまで変わらずに、523の状態でプレスをかけてきます。しかし、マリノスはこの523では嵌めづらいチームなので、余程追い詰められないとやって来ないと見ています。
しかし追い詰められたら、WBを上げて325でプレッシングのはずなので、やはりこのプレスの形はやらないでしょう。
という事で、引き切らず前プレせず、ミドルゾーンでのブロック守備が基本路線でしょう。このブロックの狙いは中央圧縮で、センターを閉じてサイドに相手を追いやり、ゴールから遠ざけようという事です。
スライド型で人に付く守備です。人に付くために9人ブロックにして、必ず相手よりも多い人数で守ろうと考えます。人につくから陣形は崩れやすく、スペース管理が出来ないので、恒例のもったいない守備ですね。
そして、決定的な欠陥があります。サイドに追いやる事を徹底している事と、シャドーのSH化は脇が甘くスライドが上手くありません。ボールサイドとは逆サイドが空きます。
そして、それを良しともしています。なぜならこのスペースは、WBとSH化シャドーで挟む事を狙っているからです。でも全然間に合っていません。
マリノスはここら辺はもちろん分かっているでしょう。なので、SBでSH化シャドーの脇を狙えますし、ここで相手WBも釣る事が出来ます。
WBを釣ったら、今度はマリノスWGにチャンネル攻略をさせるだけです。簡単に相手最終ラインで数的同数を作る事が出来ます。
同数になれば相手を押し込めますし、最終ラインの前のスペースが今度は空きます。マリノスCHやSBの飛び出しに相手はついて来れないでしょう。
そのために、説明したような、4123で始め→ビルドアップ時は一時的に片方のIHが下りてくるという形か、4231で始め→WBを釣ったら4123への変形を行う形のどちらかを使うのではと見ています。どちらにせよIHは2つのシステムのリンクマンになるわけです。
ここまでをまとめると、サイドに誘導されるならば、サイドを優位にするマリノスの思う壺というわけです。反対に中央を使った攻めは、あまりお勧め出来ません。
3,【松本山雅FCの攻撃】
続いて、松本山雅の攻撃ですが、前述のとおり、トランジションの速さを主体にしたカウンター攻撃です。後はセットプレーですが、これはリーグでも5本の指に入るような怖さを持っています。正直気を付けるのはここだけ。
カウンターにおいては、前田大然の不在はラッキーです。その怖さは半減します。こうなるとターゲットはレアンドロペレイラだけです。ロングカウンターはこちらで回収しきって、ほぼ攻めるターンにしていましましょう。
ビルドアップの仕方は、WBの高低位置取りと、大きい展開を狙ったサイドチェンジ含めたロングパス。WBとシャドーでサイドの優位を作って、レアンドロにクロスです。このクロスには逆サイドのWBの絞り飛び込みに気を付けたいところです。
カウンター、セットプレー、クロス。気を付けるのはこれだけです。
4,【最後に】
さて、スタメン。
マリノスは、前述の様に4123と4231を使い分けるのではと見ています。マルコスの代わりはプリンス康太のようです。本来、マルコスの運動量と前線での力をカバーできるのは大津だと見ていますが、AJだけをリンクマンにはせず、康太もリンクマンとするボスらしいバランスの取り方。チアゴは復帰できそうなようで、良かったです。
松本山雅ですが、怪我人で前回からスタメンが変わりそう。
17時の仕事上りで急ぎ向かう日産スタジアム。さらっと勝ちたいものです。
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