むねこれ

人との食事を避け続ける人。 映画の感想や思ったことなど。

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最近の記事

きっと何者にもなれない僕等は

最近ホットな「どう生きるか」という話は、要するに「きっと何者にもなれない僕等はどうするのか」という話でもある。 「きっと何者にもなれない」というのは『輪るピングドラム』の「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」というセリフから取ったものだが、ピングドラムについては(そもそもちゃんと見ていないので)割愛。 「何者にもなれない」というのは、「無価値な存在でしかない」ということで、大袈裟な言い方をすれば、「(社会にとって/世界にとって)いてもいなくても変わらない」という話だ。

    • 『君たちはどう生きるか』〜で、我々はどう生きるのさ〜

      遅ればせながら、話題作?の『君たちはどう生きるか』(以下、「君イキ」)を観てきた。 なお、以下では当然ネタバレしていくので注意。 ざっくり感想正直に言えば、よく分からなかった…… 主人公が異世界に行って帰ってくるという大筋自体は分かるのだが、個々のシーンの解釈とか、それを踏まえた包括的な理解というところまでは到底辿り着けない。クリエイター向けの話と言われればそういう感じもする。 一番気になるのは、いきなり義母のお腹を触らされた眞人君の性癖が破壊されていないかということで

      • 切実に結婚したいという話

        筆者は今年で24歳になるのだが、最近、人生に対する焦燥感みたいなものを感じている。 きっかけは、高校時代の知人に久々に会ったことだと思われる。 文系の人々は働いているし、理系の人々は軒並み院進している。文系だった自分も社会に出ることには出たが、彼等が眩しく見えてしまった。 正直なところ、自分は高校卒業時から前に進んでいないので、彼らに合わせる顔がない(と言いつつ会ったが)。 勿論、「前に進んでいない」とは言っても、資格を取ったりはした。 それはそうなのだが、高校卒業(あ

        • 『ぼくらのよあけ』〜ルールを破る主人公〜

          『すずめの戸締り』の記事で少し触れたが、少し前に『ぼくらのよあけ』を観てきた。 大人の志摩りんが観られるだけでもう嬉しい『ゆるキャン△』に、名作の続編として限りなく満点に近いレベルを叩き出したであろう「トップガン マーヴェリック』、先日の『すずめの戸締り』と、今年映画館で観た映画は当たりが多くて嬉しい。今年見る映画は、あとは『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ぐらいか。 ざっくり感想名作や傑作と呼べるほど突出した何かがあるわけではないが、優等生的な出来で"ジュヴナイルの良

        きっと何者にもなれない僕等は

          『すずめの戸締り』〜今日もまた生きていく糧に〜

          新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』を見てきた。 予告編から感じる『星を追う子ども』を彷彿とさせる雰囲気や「集大成にして最高傑作」などという煽り文句から、今年最大の懸念作でもあったのだが、一言で言ってしまえば、良かった。 料金以上の鑑賞体験をできると思うので、劇場で鑑賞することをお勧めする。 以下、ネタバレがあるので注意。 というか、映画を観てからでないと本稿の内容が理解できないと思われる。 ざっくり感想映画の導入部について 母親を探すシーンから始まって、母親に何かあっ

          『すずめの戸締り』〜今日もまた生きていく糧に〜

          『天気の子』〜2010年代のセカイ系 ハッピーエンドのその先へ〜

          『天気の子』が地上波で放送されたということで、評価が割れたであろう前作『天気の子』に関する雑記。内容は以前書いていたブログ記事の焼き直し。 なお、『天気の子』は映画館で1回観ただけで今回のテレビ放送も見ていないので、本稿の内容もガバガバ。 それから、『君の名は。』と『天気の子』に関するネタバレがあるので注意。 それでは、本題へ。 『天気の子』以前の新海誠氏について『君の名は。』より前 『君の名は。』の大ヒットにより日本中に知れ渡ったであろう新海誠監督だが、おそらくそれ

          『天気の子』〜2010年代のセカイ系 ハッピーエンドのその先へ〜

          誰でもできる1枚初動先攻ネオダイダロス

          無駄に長い展開ばかり紹介して、肝心のネオダイダロスを出す基本的な展開を紹介していなかった。 というより、従来のアプローチだとさほどEX消費枚数が変わらなかったため、紹介していなかった。 今回は、《深海のディーヴァ》1枚から《海》をサーチしつつ(おそらく)最短でネオダイダロスを特殊召喚し、ぶっぱする展開を紹介する。なおMD未実装カードを使用しているため、MDでは再現できないので注意。 1枚初動ネオダイダロスの難しさ何度か述べている通り、1枚初動ネオダイダロスの最大の問題点は、

          誰でもできる1枚初動先攻ネオダイダロス

          食事が好きではないという話

          僕は、Twitterのプロフィールに「人との食事を避け続ける人』という一文を入れている。 一般的に食事は楽しい事だと思うのだが(多くの人が楽しみにしているように思われる)、僕は食事があまり好きではない。 厳密に言うと「飲食店での食事」や「人との食事」があまり好きではない。更に厳密に言うと、嫌いなわけではない(美味しいものを食べたり人と食事を楽しみたい気持ちはある)のだが、あまりやりたくない。 ※なお、もし僕と食事をしたことがある人が本稿を読んでしまったとしても、記載内容につ

          食事が好きではないという話

          タップル永久0円の闇〜マッチングアプリとモラルの問題〜

          しばらく前に、マッチングアプリ「タップル」において「永久0円」なるキャンペーンが行われていた。 最適化された広告とはいえ、youtubeで毎回のように出てきたため、悪い意味で印象に残っている。 将来的にお世話になる可能性もあるので、あまり変なことは書くべきではないのかもしれないが、マッチングアプリの構造的な問題について思うところを記す。 なお、本稿は"非合理的恋愛人"を想定した「多分こうなるよね」論に過ぎない。何の根拠も無いので悪しからず。 因みに、マッチングアプリはやって

          タップル永久0円の闇〜マッチングアプリとモラルの問題〜

          ユニキャらない先攻ネオダイダロス全ハンデス+2妨害

          https://note.com/lukrez1999/n/n36cfcd72e9b0 上記の記事で先攻ネオダイダロス全ハンデスを紹介したが、紙の方で案の定《ユニオン・キャリアー》が禁止されるという噂なので、先んじて《ユニオン・キャリアー》を使わない展開を作った。 そもそもラヴァルバル・チェインが禁止なのにユニキャリが許されていたのが意味不明すぎたんだよな…… ボウテンコウが死んだらもうおしまいです(初動含めて抜本的にルートをルートを弄るしかなさそう)。 動画は気が向いた

          ユニキャらない先攻ネオダイダロス全ハンデス+2妨害

          1枚初動ネオダイダロス先攻全ハンデス+2妨害と海皇幻竜デッキの話

          もう遊戯王関連の記事は書かないと言っていたが、メモがてらごちゃごちゃと投稿。 1枚初動先攻ネオダイダロス+2妨害深海のディーヴァ1枚から、海をサーチしつつネオダイダロスを出し、全ハンデスしつつ神竜騎士フェルグラントと煉獄竜オーガドラグーンを並べる方法を考案した。 詳細はこちらの動画を参照。 ※9/13追記 《ユニオン・キャリアー》が禁止になり、下記の展開は紙ではできなくなりました。 ユニキャリを使わない展開はこちらを参照。 注目ポイント 深海のディーヴァ1枚から繋がる

          1枚初動ネオダイダロス先攻全ハンデス+2妨害と海皇幻竜デッキの話

          ハリラない2枚初動ネオダイダロス先行全ハンデス+妨害札(遊戯王)

          ※8/25追記 ディーヴァ1枚初動で、先攻ネオダイダロス+2妨害の展開ができたので、こちらの記事を参照。 前回の記事で後攻でのネオダイダロスワンキルを紹介したので、今回は先攻でネオダイダロスを立てて全ハンデスを行い、ついでにキトカロスを立てる展開を紹介する。 前回の後攻展開の問題は、<邪竜星ーガイザー>による自壊に相手フィールド上のカードが必要で、<タツノオトシオヤ>リクルートが不確実となってしまうことだった。 今回紹介する展開は、その問題を改善し、完全に自力でネオダイダ

          ハリラない2枚初動ネオダイダロス先行全ハンデス+妨害札(遊戯王)

          ハリラない2枚初動ネオダイダロス後攻ワンキル(遊戯王)

          最近あまくだりさんというVtuberの方の配信を見ていたら、久々に遊戯王に興味が湧いた。 遊戯王はゼアル初期の頃までしか知らなかったが、最近は環境のインフレも凄まじいようで、様々な展開ができるらしい。 ということで、昔好きだった《海竜神ーネオダイダロス》を主軸にしたデッキを考案した。 1ターンでネオダイダロスを出す展開はネットでいくつか見かけたが、どれも近々禁止となるハリファイバーが使われていたため、今後ネオダイダロスデッキを作りたい人がいれば、参考にしてほしい。 ※8/

          ハリラない2枚初動ネオダイダロス後攻ワンキル(遊戯王)

          最初から「付き合って3年目の彼女」が欲しいという話

          「なぜ恋人が欲しいのか」と問われると、「精神的に満たされたい」という答えをする人も少なくないと思う。 その内容は「愛されたい」とか「(ありのままの)自分を認めてほしい」とか「必要とされたい」とか様々だけれど、僕の場合は安心感が欲しい。 単に「癒されたい」ということじゃない。 「この人は何があっても自分から離れていかない」という絶対的な安心感。それが欲しい。 もはや信頼すらも意識しないような、強度な繋がり。それは多分、家族の繋がりみたいなものだ。 家族の枠から自立すること

          最初から「付き合って3年目の彼女」が欲しいという話

          ミシェル・ウエルベック『闘争領域の拡大』雑感 〜我々は一生満たされないのか〜

          先日このような呟きをしたところ、FFからM・ウエルベックの『闘争領域の拡大』を薦められた。 「文学作品」というのはシェークスピアのようなものを想定していたので、このタイトルを見たときは面食らったのだが、せっかくなので読むことにした。 1回ざっと読んだだけだし、陰鬱な気持ちになるので正直2回目を読みたいとも思わないのだが、雑感を。 読んだのは、河出文庫の中村佳子訳(2018)。 タイトルとなっている『闘争領域の拡大』とは、自由化に伴い「競争」が市場以外のあらゆる面にも広が

          ミシェル・ウエルベック『闘争領域の拡大』雑感 〜我々は一生満たされないのか〜

          『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』雑感〜英雄的テロリズムの行方〜

          先日『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を観てきたので、それに関する雑感を。 ガンダムシリーズが特に好きなわけではないので設定については詳しくないし、本稿のために十分な下調べをしているわけでもないので、記述に誤りがあるかもしれないが悪しからず。また、あくまでも雑感のため論理的な正確性等は怪しい。 映画の感想ガンダムシリーズについては、UCから入り、00・鉄血のオルフェンズは観た。00とか好きでしたね。閃光のハサウェイ関連では、初代(劇場版)と逆襲のシャアは視聴済み。閃光

          『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』雑感〜英雄的テロリズムの行方〜