イギリス発祥という自分の音楽観を決定付けたレコード10選リレーも7枚目。回を重ねるごと、日に日にいいねも減って来て（涙）、マニアックなネタなんだなというのを感じてます。今回はたぶん、このシリーズでも最少記録になるんじゃ無いかと予想。ww

The Complete Recordings / Robert Johnson

Crossroad　　

　音楽的嗜好が広がるのと同時に、5枚目で紹介したホワイトスネイクのニール・マーレイのベースに打ちのめされて以来、ロックの歴史を遡るように聴き漁りました。それは必然的にブルーズへ帰結。アルバート、フレディー、B.B.の3大キングから更に遡って、さらにこのロバート・ジョンソンへと行き着きました。3大キングもそうですが、ブルースギターの神様として伝説の存在ですね。でも、自分が惹かれたのは歌。この魂を揺さぶる歌を自分でもやりたい！そう思ってしまったのです。

　ちょうどその頃、バンドも岐路に立っていました。自分が加入する以前からバンドには、元芸能事務所の敏腕マネージャーが付いていたのですが、バンドの音楽性についての注文が厳しくなって来たのです。売れなきゃ意味がないのだから、売れる曲を作れ。それは至極もっともな注文だったのですが、わたしはこうしてブルーズに傾倒していたので、やっているうちに楽しくなくなって来たのです。ステージでも、スタジオでも、楽しめない。つまらない。自分が楽しむことができないのに客を楽しませることは無理だと思いました。そして、ブルーズをやりたいという思いが募っていく。

　結局バンドをやめ、同時にプロになることも諦めました。それは、ブルーズをやるには自分には経験が足りない。あんな歌は、もっと年をとってからじゃないと書けそうもない。そう思ったからでした。まさにロバート・ジョンソンとの出会いによって、自分はクロスロードへと導かれたのでした。

文中に出て来た3大キングの中では、B.B.キングが一番有名ですが、わたしはアルバートが一番お気に入りでした。

Born under a bad sign / Albert King