見出し画像

【LUMIX Ability】カメラを買ったら知っておきたい設定(AF編)

LUMIXの機能やカメラの基礎知識をお届けする連載「LUMIX Ability」。今回は、「AF」について、撮影中に役立つ設定や機能をご紹介します!

「今更聞けないけどAFSとかAFCとかよくわからない」
「自分が撮影する被写体に合ったAFが知りたい」

このように感じられたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回の記事では、そんな皆様の希望にお応えできるよう解説していきます!

▼設定の基礎編はこちらから!

「AF」とは

ピント位置を決定する機能は、大きく分けて二つあります。

一つが、自動で被写体にピントを合わせるAF(オートフォーカス)。もう一つが、手動で任意の位置にピントを合わせるMF(マニュアルフォーカス)です。

AFは、設定しているAFモードに応じて、シャッターを半押しするか、AF ONボタンを押すことで画角内の被写体にピントを合わせます。

MFは、レンズのフォーカスリングを手動で回すことで、任意の位置にピントを合わせられます。

MFは好きな位置にピントを合わせることができるため、じっくり撮影できるテーブルフォトやAFしづらいマクロ撮影には有効ですが、動きが激しい生き物(子どもやペットなど)や瞬間的にシャッターを押すスナップなどではAFが有効活用されています。

「AFS」と「AFC」の違い

フォーカスレバー
(左)AFS
(右)AFC

フォーカスレバーを操作することでフォーカスモードを「AFS」と「AFC」に切り替えることができます。

それぞれの機能は以下の通りです。

S(AFS)
静止している被写体の撮影に適しています。シャッターボタンを半押しすると、1回だけピントを合わせます。シャッターボタンを半押ししている間はピントが固定されます。

C(AFC)
動いている被写体の撮影に適しています。シャッターボタンを半押ししている間、被写体の動きに合わせて常にピントを合わせます。被写体の動きを予測しながらピントを合わせます。

「AFモード」を使い分ける

撮影:Kazoo

ここからは、AFモードについて解説していきましょう。

カメラによって備えられているAFモードは異なりますが、ここではLUMIX S5IIを軸にお話しします。

真ん中のボタンがAFモード

追尾

シャッターを半押しにしている間、AFエリア内でユーザーが指定した被写体の動きを追いかけ、被写体の動きに応じて自動的にピントを合わせ続けます。

画角内で被写体が移動したり、被写体とカメラとの距離が変わってもピントを合わせ続けるので、子どもやペット、スポーツのような動きのある撮影をする際に有効です。

「追尾」使用時※イメージ

※追尾AFを使用する際はフォーカスモードを「AFC」に設定してください

フルエリア

カメラが最適なAFエリアを選んでピントを合わせます。複数のAFエリアが選ばれるときは、選ばれた全てのAFエリアでピントが合います。

広範囲にAFエリアが広がるため、予測不能な動きをする被写体を撮影する場合に有効です。

S5IIは、新たに搭載した像面位相差AF(779点測距)と従来のコントラストAF(315点測距)により、幅広いフォーカス領域をカバーします

ゾーン(横・縦)/ゾーン

フルエリアのうち、縦方向と横方向、または楕円形のゾーン内でピントを合わせることができます。エリアの範囲や場所はジョイスティック、もしくは画面をタッチして調節できます。

撮像エリア内に限定してAFを合わせに行くことから追尾やフルエリアよりも迷いなく被写体をAFするため、運動会や鉄道写真など予め撮像エリア内に被写体が通ると想定できる撮影の場合に有効です。

「ゾーン(横)」使用時※イメージ
撮影:miho

1点+補助/1点

1点のAFエリア内で重点的にピントを合わせます。1点+補助では、1点のAFエリアから被写体が外れた場合も、補助AFエリア内でピントを合わせます。

ポートレートやテーブルフォトなど、特定の被写体にピントを合わせたい場合に有効です。

「1点」使用時※イメージ
撮影:茶々

ピンポイント

上述した「1点」は測距点を複数含む四角枠内を指定し、その中でAFを実施しますが、ピンポイントは小さな点で繊細なピント合わせが可能です。シャッターボタンを半押しすると、ピントを確認する画面が拡大表示されます

そのため、マクロ撮影のような「1点」よりも精密なピント合わせが必要な場合に有効です。

「ピンポイント」使用時※イメージ
撮影:miho

「自動認識」を活用する

(左)自動認識OFF時
(右)自動認識ON時

「自動認識」を有効にすることで、「人物」「顔・瞳」「動物」などをカメラが自動で認識し、ピントを合わせます。

自動認識は、AFモードの選択画面でジョイスティックを上に押し込むか、カーソルボタンを上に押すことでON/OFFを切り替えることができます。

また、AFモードの選択画面で「DISP.」ボタンを押すことで、自動認識の対象を「人物」「顔・瞳」「動物+人物」の中から選択することができます。

では、「自動認識の対象」について、それぞれ解説しましょう。

人物

樹木や建物など、被写体が障害物に隠れてもすぐに検知して、素早くフォーカスを合わせることが可能。さらに、被写体が動き回っても追従し続けることができるので、動きを捉えて躍動感のある一瞬を撮影できます。

また、被写体の顔が隠れても人体認識が即座にカバーをしてフォーカスを合わせるので、カメラを意識しない自然な表情を捉えることが可能。

ピントを合わせたい人や動物に白色のAFエリアが表示されている場合は、タッチやジョイスティック(プッシュごとに順送り。S5II/S5IIXでは、ジョイスティックの左右押し込み)でAFエリアを変更できます。

顔・瞳

カメラが人の顔を検知してAFエリアを表示します。瞳認識AFは、カメラに近い側の目に自動でピントを合わせ、目を閉じていても瞳の検出が可能です。

ピントを合わせたい人や動物に白色のAFエリアが表示されている場合は、タッチやジョイスティック(プッシュごとに順送り。S5II/S5IIXでは、ジョイスティックの左右押し込み)でAFエリアを変更できます。

瞳を認識している場合は、左右の目を切り替えることも可能です。

動物+人物

人体認識に加えて、鳥、イヌ科(オオカミなどを含む)、ネコ科(ライオンなどを含む)の動物を認識します。画像分析により画面上の動物の大きさと位置を認識し、被写体となる動物の体にAF枠を表示します。

こちらも、タッチやジョイスティック(プッシュごとに順送り。S5II/S5IIXでは、ジョイスティックの左右押し込み)で被写体の切替が可能です。

例えば、テーブルフォトを撮るなら「AFS+1点」、ペットを撮るなら「AFC+追尾+動物認識」など、撮影に応じた機能を組み合わせて自分に合ったAFを使いこなしましょう!


今回は、「カメラを買ったら知っておきたい設定(AF編)」について解説しました!

LUMIX Magazineではカメラの知識や撮影技術、クリエイター視点の制作風景や、メーカーの「中の人」が語る開発裏話などを発信しています。

是非フォローやスキをよろしくお願いします!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?