aiko「相思相愛」- 書きたい気持ちを書かないことで表現する -
まえがき
15年振りくらいにコナンの映画観てきました。
aikoさんの新曲を映画館で聴くことが目的でしたが。
兄の影響で子供の頃からYAIBAもまじっく快斗も4番サードも短編集も読んでたし、コナンがゴールデンで放送されてた時代は毎週観てたし、劇場版第1作「時計じかけの摩天楼」も公開当時に地元の映画館で観てたりと、コナン&青山剛昌先生とは何だかんだ長い時間接していたので。
映画自体も普通に楽しめました。
全然「相思相愛」じゃないのに伝わる
EDの入り方もすっごく良くて、完璧なタイミングで相思相愛が流れ始めて感動しました。
映画館で新曲初聴きしたくて、配信も我慢してた甲斐があった~。
・・・なんですけど、冒頭いきなり聴こえて来た歌詞はというと。
・・・ぜ、全然「相思相愛」ではない・・・。
い、いや。まだ曲始まったばっかりじゃん。
ここから最後はハッピーエンドになるかも・・・。
お、おう・・・。
う、うーーーーん・・・。
・・・お、終わってしまった・・・。
それはそれとして良い曲だ・・・。
てな感じでだいぶ予想外の「相思相愛」だったんですが、じゃあ悲しーい失恋ソングを聴いた後みたいな気分になったかと言うと、不思議と全然そうではなく。
逆に妙な爽やかさと切なさを感じたんです。
もちろん、aikoさんの歌声・メロディーの素晴らしさとポップで素敵な編曲のパワーもあると思いますが、なぜか思ったより違和感を感じない。
一体なぜだろう?って考えてみた結果、この曲を聴くことで筆者の気持ちがちゃんと「相思相愛」になったからだと気付きました。
より正確に言えば「好きな人と相思相愛になりたい」っていう心情がちゃんと伝わってくるので、映画のストーリーや「相思相愛」という曲名をちゃんと表現できてるから違和感を感じなかったんだと。
「相思相愛になれてハッピー!」とか「心は繋がってるよ」みたいなプラスの方向性ではなく。
「想いが伝わらないもどかしさ」「心が一つにはならない空しさ」「実らなかったやるせなさ」などのマイナスの方向性から、「相思相愛」というテーマをこれ以上なく浮かび上がらせる。
この曲を聴いてると、自然と「そうだよな、悲しいよな」「相思相愛になりたいよな」って気持ちに勝手になっちゃうんです。
こういう歌詞自体は珍しくないとは思いますが、普通は失恋ソングとして描かれがちなこういう言葉を使って正反対の「相思相愛」という心情を描く。
これってさりげないけど物凄い技術だと思います。
水彩画で明るい光を表現したい時は、白い絵の具を塗るんじゃなく、画用紙の白を残して周りに影を書いて、陰影のコントラストを作ることで明るさを表現する。みたいな。
「相思相愛」(両想い)なんていう、手垢が付き切ったテーマを、こんなにも独自の切り口で、唯一無二な表現で、でも誰にでも伝わるポップな形で表現できる。
凄すぎます。
aikoさんという人の瑞々しい感性は、本当に世界でこの人だけです。
あとがき
aikoの歌もやばたにだったよ🫶🫶🫶🫶🫶🫶
他にもaikoさんの記事書いてるので読んでくれたらうれじい~~~
ではでは、読んでくれてあじがと🥔
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