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【随想】磨くと削れて痛い

十年以上前になるが、朝礼である偉い人が言っていた言葉を急に思い出した。

「『技術を磨く』ということは、表面がザラザラしている木材にヤスリがけをする行為と同じで表面が削れる訳なので当然痛みを伴う。
従って、今苦しい人は『磨かれている』と認識するべきだ。」と。

この例えは言い得て妙ではあるが、DIYをやるようになった今になって思うと、

ヤスリがけをするときは、
1 表面を滑らかにするのか、金属であれば塗料の乗りを良くするため表面をザラザラにするのか目的によって逆の行為をしている。
2 削れ過ぎて下地が出ないように気を付ける。
3 削りたくない場所は予めマスキングテープなどで保護する。
4 木材であれば木目に沿って「かんなをかけるように」やる。
5 平面であれば面でペーパーを当てないと知らず知らずのうちに角が丸くなったりするため端材などにペーパーを貼り付け面同士をあてるようにする。

その他諸々仕上がりを考えて逆算して作業している。

それらを踏まえると、今のこの「痛み」は自分の目的と照らし合わせて正しいのかどうかも併せて意識すべきだと思う。
教えてもらう事は、当然有難いことではあるが、自分を中心に置いておかないと、何をスルーすべきか見失い、仕上がりと違う状態になってしまう。

一番もったいないのは「材料が台無しになる事」である。

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