祖母は宗教信者


「あなたの肩には2羽の鳥が乗っていて、1羽ずつ御本尊様にあなたの行動を教えに行ってるんだ、何故2羽かって?
1羽が御本尊様の所へ飛んで行ってる間の見張りだよ。飛んで行った1羽が帰ってきたら、もう1羽がまた飛んで御本尊様に教えに行くんだよ。
つまり、人は常に鳥に見られてるって事、悪いことをしたらすぐバレるからね?」


祖母はそうやって私に口酸っぱく言っていた。
この教えは宗教にまつわる話なんだって。
2羽の鳥がヒントです。
敢えて何の宗教かはハッキリ書きませんが、正式名称は載せないだけで隠すつもりもないので、あー、あの宗教かな?と思って頂ければ…

現状、私はその宗教に入ってない状態です。
本来ならば生まれた瞬間に入信するものなのですが、父親が入信していないのと、母親が選択の自由を与えよう、という事で入れなかったそうです。

ここは感謝するポイントですね。

しかし熱心な祖母の刷り込みのお陰で私は宗教色に染まる…かと思いきや、全然信じなかったんです。

最初の2羽の鳥の話だって、

「鳥なんて見えないし!ほら!ほら!見えないのに何で分かるの?作り話だ!」
とか言いながら肩をバッシバッシ叩くような子供でしたから。

御本尊様だってこんなガキに入信して欲しくないに違いないです。
御本尊様とやらも、入信させなかった親に感謝するべきだと思います。

元総理が暗殺されてから、宗教の在り方が問題視されるようになりましたが、祖母が崇拝している宗教は割とマイルドで、勧誘もしつこくはない(はず)
なので、私自身は宗教自体に恨みは無いし、信じるなら勝手にやってろって感じなのですが一番困っていたのは

「価値観の押し付け」

なんですよね。
いい事があれば「御本尊様に拝んだから」
悪いことが起きれば「勤行(お経を読む)が足りなかった」

軸がもう御本尊様なんです。
例えば試験に受かったら御本尊様のおかげで、落ちたら私が御本尊様を崇めないから
となります。
どう転んでも私の努力の結果にはならないのです。

こういうのも後の私に悪影響を及ぼすのですが、祖母は未だに拝んでればいつか絶対に幸せになれると信じています。

現実は私にお金を無尽するくらいには貧しく、祖父は家庭を省みない男、今は認知症により家庭をかき乱す、その子供たちはみーんなバツイチ、みーんなお金無い、その他もろもろ

果たしてこれが幸せなのかは分かりませんが、きっと望んでいる形とはかけ離れているのでは無いかと思います。

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