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【日記】まったり温泉旅2日目~鳴子温泉編~

鳴子温泉への一泊二日旅行、2日目。

いつもより朝早く目が覚めた。
友人たちはまだ眠っていて、部屋は暗い。
本当はすぐにでも温泉に入りにいきたい。しかし、今私が起き出したら確実に友人たちの睡眠を妨害してしまうだろう。
そう思い、じっと布団の中で友人が起きるのを待った。

そのまま1時間経った。
友人が思ったより起きない。昨夜寝る前には「7時には起きようね」と言っていたはずなのに、いっこうに起きる気配がない。
せっかく奇跡的に早く起きられたのに、このままでは温泉に行けない。
私は意を決して布団から出た。案の定、友人たちをことごとく起こしてしまったが、今回の私はいつもと違う。

とにかく温泉に入りたい。何度でも入りたい。

その高まる気持ちに突き動かされるように準備をし、ひとり部屋を出た。
気持ちが高まりすぎてギンギンになっている私に、友人はちょっと引いていた。


女湯に入ると、ほぼ満員。
やはり「朝食前にひとっ風呂浴びとくか」という人が多いらしかった。
ひとりの私は、脱衣所の片隅で縮こまりながら服を脱ぎ、そそくさと内湯へ。
かけ湯をして湯船に浸かると、少し熱め。しばらくぼーっと浸かって、身体を温める。
他のお客さんは熱心に身体や髪を洗っていていっこうに湯船にやって来ない。それをいいことに手足をだらりと伸ばしてみる。至福。朝から温泉なんて、こんなに幸せなことがあっていいのか、と思う。
身体が温まったところで、昨夜は入らなかった露天風呂へ。外への扉を開けると、早朝のキリリとした空気が肌を刺した。一気に目が覚める。
急いで湯に浸かると、今度はぬるめのお湯。露天風呂は内湯と違い源泉かけ流しらしく、硫黄の香りが比較的強く感じた。
お湯がぬるめなことに加え、外の冷たい空気で身体を適度に冷ましながら入れるため、長く楽しむことができた。
さあもうそろそろ上がるか…と思った矢先、脱衣所が混んでいることに気づく。私より先に入っていた方々が一気にあがったらしい。
入ってきたのが最後だったので仕方がない、少し待つか…と露天風呂へ逆戻り。外の空気で身体を冷まし、冷めたらお湯に浸かり、のぼせそうになったらまた身体を冷ますを繰り返し、たまに軽く泳いでみたりしながら脱衣所の様子を伺う。まだか、まだ空かないのか、脱衣所…!
15分ほど粘ったが、さすがにのぼせてきた。ここで倒れては大変だとふらふらしながら脱衣所へ向かうと、そこでは化粧台に陣取った若い女の子たちの姿。バチバチの化粧までし始めている。他の方々がドライヤーを使いたくて待っているのに、いっこうに避ける気配もない。結局諦めて脱衣所を出ていく方々…
脱衣所の混雑の原因がわかった。いやわかる、気持ちはわかるよ、彼氏の前でお化粧するのが恥ずかしいのはわかるけど、他のお客さんを待たせたり帰したりしてまですることじゃなくない?
そんなことをモヤモヤ考えながら、そそくさと着替え、相変わらず化粧台から退ける気配のない彼女らを横目に、濡れた髪のまま脱衣所を出た。
温泉が素晴らしかったのですべてを許した。身体がポカポカしていると何でも許せてしまう。温泉の力ってすごい。

その後は朝食。
これが朝食? 嘘でしょ? と大騒ぎしながらモリモリ食べた。朝からご飯もおかわりした。

温泉後の朝食も豪華だった。幸せ。

宿を出たら、観光地巡り。
岩出山感覚ミュージアム→あら伊達な道の駅 と鳴子から岩出山を巡った。
そして、昼食は岩出山の花山太右衛門商店さんへ。

時間によってそば処とカフェが入れ替わるらしい。
そば処ではごま切りそば、カフェでは酒まんじゅうが売りとのこと。どっちも食べたいと思っていたら、どちらも食べられる満喫セットなるものがあった。この種類で1,100円。名前のとおり本当に満喫させていただいた。

満喫セットでしっかり満喫。

そして最後に旧有備館および庭園へ。

江戸時代の仙台藩家臣・岩出山伊達家が建てた学問所がこの有備館。現存する地方領主が建てた最古の学問所だそうだ。
冬の冷たい雨が降る中、庭園を巡ると、池を挟んで御改所がよく見えた。
建物の内部も入って見ることができた。立派な畳の部屋の角に設置されたホットカーペットに優しさを感じた。

冬の有備館も味わい深い景色だった。

今回は鳴子と岩出山を満喫した旅になった。
驚くことに、旅行に持っていったストールからは未だに硫黄の香りがする。
温泉の香りがもはや温泉からの怨念のように感じてしまう。また行かなければ。

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