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Unityを始めて学んでみたい方にオススメ!「Unity2019入門」ひよこ本の荒川さんに話を聞いてみよう📚 UnityBook ライターズトーク (その1)

UnityJapanでイベント周りをごにょごにょしている青木ととです。
先日 Unityステーションにて「Unity本の著者に話を聞いてみよう!UnityBook ライターズトーク」という企画を実施しました。

Unityステーションはユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのスタッフが中心となり開催している公式セミナーの配信チャンネルです。初心者向けの話題からマニアックな技術トークまで色々配信しています。

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さて、皆さんご存知の通り、世の中には商業誌/同人誌問わず、Unityに関する本が数多く存在しています。これだけ種類があると、どれを手に取るか迷ってしまいますよね。今回はUnity本を選ぶための参考にしてもらうために、いくつかのUnity本の紹介を行うと共に、著者の方に執筆時の裏側を聞いちゃおうという趣旨で生放送を実施しました。

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【ゲスト】
荒川 巧也さん
「Unity2019入門 最新開発環境による簡単3D&2Dゲーム制作」

いたの くまんぼうさん
「Unityの寺子屋 定番スマホゲーム開発入門」 

一條 貴彰さん
「Unityサウンド エキスパート養成講座」

結果として、とても良い話を聞くことが出来たのですが、1時間少しの動画を見返すのはハードルが高いように思う方もいらっしゃるかもと思ったので、ゲストの皆さんとのインタビューを文字起こししてみました。

3回に分けて順次お届けする予定です。まず初めは「Unity2019入門 最新開発環境による簡単3D&2Dゲーム制作」を執筆された 荒川 巧也さん のお話を掲載しようと思います。

ーー荒川さん、よろしくお願いします!

荒川: よろしくお願いします。

――自己紹介をお願いします。

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荒川: Unity Technologies Japan トレーナーというポジションで企業様にUnityの導入部分の使い方などの講師をさせていただいたり、あとは実際にUnityを使って実装面で効率的な方法を知りたい方へのトレーニング、実際のお客様のプロジェクトを見てアドバイスをするということを行っています。元々前職が専門学校ということで、教えることは好きです。本日は宜しくお願いします。

――では簡単に書籍の紹介をさせていただきます。最初はUnity4入門として出版されたものがUnityのバージョン改訂に伴い、ついにUntiy2019入門まで出ました。ちょっとこちらを見ていただきたいのですが、表紙を並べてみました。Unity5の時だけ表紙のひよこがちょっとこっちを向いているんですよね。

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荒川: そうですね、本当は変えていく予定だったのですが、Unity4の時の表紙が印象的だという話になり、2017で帰ってきました。

――では早速書籍の中身を紹介していきます。Unityのインストールから始まって、2Dゲーム、3Dゲーム、スマートフォン向けと段々ステップアップしていく内容となっていますね。

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荒川: はい、そうです。なるべくプログラムを書かず、Unityの魅力を知って欲しいというのが裏のコンセプトとなっているので、それを基準に考えました。

――こちらが書籍のサンプルページから引用したものなのですが、こんなに丁寧にインストールについて解説している書籍はないと思います。とても画像が多くて親切ですね。

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荒川: キャプチャーが多いのでチェックをするのがすごい大変でした。単純にクリックの矢印がズレているだけで、読者の方は混乱してしまうので。

――この書籍はどんな人にオススメでしょうか?

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荒川: Unityを始めて学んでみたい人です。専門学校で講師をしていた時に相談を受けた経験を元に、詰まりそうなところは説明を多くしたり、専門用語をなるべく使わずに「Unityって何だろう?」みたいな人が挫折しない、というのを私なりに考えて書きました。

――ここでサンプルプロジェクトを見てみましょう。

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荒川: 卵の殻を被ったひよこを大砲で打つという2Dゲームのサンプルになります。読者の方からは絵を差し替えたり、タイマーを付けたりと工夫してオリジナル作品にしてみましたという話をいただきまして、作って良かったです。コード自体もそれほど難しいものは書いていないと思います。他にも3Dゲームのサンプルもあります。

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――ここからはエピソード紹介ということで、荒川さんにいくつか質問をご用意してきました。早速ですが、こちらの執筆の経緯を教えてください。

荒川: Unity3.5の時代に仲間3人とUnityに関する情報をWebにアップしていたんですね。その時たまたま出版社さんから書籍を書きませんか?という話をいただき、秋葉原のドトールでお会いしたのが始まりでした。

―― Unity4からUnity2019まで改訂を続けられていると思うのですが、どういう点が大変ですか?

荒川: 色々ありますが、Unityはどんどん新しい機能が含まれるので、何を紹介して、何を削るかというのは本当に毎回悩みます。

――初心者に知って欲しい情報ってたくさんありますけど、特に初心者向けに選定するのはすごく大変そうですね。

荒川: 先ほどから申し上げている通り、この本を一冊やりきってほしい、挫折しない、という点をそれはもう一番大事にして選定しています。途中で疲れちゃったなぁと思われるのは執筆する側としてもやっちゃったという気持ちになるので。「何かわかった気になったな」と思ってもらえれば、私個人としてもすごく嬉しいです。

――読まれた方からはどのような反応をいただきますか?

荒川: 7年前から執筆しているので、色々な方から反応はいただいています。例えばインディーゲームのイベントを見に行くと、Unityでゲームを作っているサークルさんから「ひよこ本で入門してゲームを作りました」という話を聞くみたいなことが実は結構ありまして、その度に「本当にあの本書いてよかったなー」というのは思います。

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荒川: またこちらのCGWORLDにて小野憲史さんが「新人講師がゼロから挑むUnityによる人材教育」という連載をしていたのですが、ひよこ本を参考資料として使っていただいております。その他、色々な学校さんで教科書として採用していただいておりまして、本当に貢献できて嬉しく思います。

――この本を読まれる方へのメッセージをお願いします。

荒川: 初めてUnityを触る人が挫折しないということを一番大切にしています。とりあえずUnityを触ってみたいんだっていう方は怖がらずに手に持ってもらえると著者としてはすごく嬉しいです。表紙もひよこですから(笑)

――ここからはさらに裏話ということでちょっと紹介させていただくのですが、荒川さんは以前CEDEC (一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が主催する日本国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス) で「ゲームエンジン書籍執筆の裏側」という講演をされていますね。

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荒川: そうですね、CEDEC 2017ですね。今日は話しませんが、具体的にどういう風に働きながら執筆する時間を作ったか、どれくらいの期間で本を書いたかとか、確か印税がどのくらい入ったかみたいな話も書いていたと思います。リアルな話も結構正直に書いてあるので、興味があれば調べてみてください。

――あとこちら、韓国版ひよこ本なのですが、ひよこじゃないんですね(笑)

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荒川: そうなんです、これ実は裏側にはちゃんとひよこがいます(笑)

――最後「2013年の7月25日の池袋ジュンク堂にて」ということで画像を頂いております。

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荒川: 7年前初めてUnity4入門を書いた時の話になります。皆さんも想像して欲しいと思うんですけど、自分の書籍が初めて本屋さんに並ぶとなったらやっぱりすごい嬉しいし興奮すると思うんですよ。それで私は都内の大きな本屋さんを回って。それで池袋のジュンク堂ってすごい大きな本屋さんだと思うのですが、そこで自分の本が並んでいるのを見て「これ自分の本だからちょっとポップ書かせてください」と聞いて書かせてもらったのがこちらです。Unityの大ファンだった自分が7 年前に執筆した書籍を通じて、今その会社に入っている。人生って色々あって面白いですね。

――荒川さん、本日はありがとうございました!

荒川: この本をきっかけにUnityの魅力に気付いた人がいたら、本当に嬉しいです。ありがとうございました。

Unity本の著者に話を聞いてみよう!UnityBook ライターズトーク (7月27日号) - Unityステーション 3-47 screenshot

これからUnityを触ってみようと考えている方、ひよこ本を手にとってみてはいかがでしょうか!

先日Unity2020がリリースされましたが、8/21(金) に改訂版としてUnity2020入門が出版される予定ですので「Unity2020からUnity触ってみるぞ!」という方はそちらにもご注目ください。

次回はいたの くまんぼうさんによる「Unityの寺子屋 定番スマホゲーム開発入門」のお話を掲載する予定です。「気になる!」という方は YouTubeLive のアーカイブも残している ので、合わせてチェックしてみてくださいね!

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