花嵐

今年の春の桜は卒業式の後に咲き、入学式の前に散ったというイメージがわたしの中でありました。さらに満開になった途端、雨やら風やらで散るのを早めてしまうもったいない感。あたりまえですけど、人の都合に合わせず自然はその営みを粛々と続け、季節もまた毎日移り変わっていくのだなあと思いました。その「予定」とか「計画」とか、人の頭で予測されたもの、考えられたものと、自然とは関係ないものという意識を再認識しました。

その上での、【花嵐】というイメージのブレスレット。(売切れました、ありがとうございます)

どんなイメージというと、満開の桜というのが幸せの一つの完成形だとしたら、その特定の幸せの形というところにとどまらず、次のステップにいざなうために美しさをわざと崩し、次の目的に意識を切り替えて行こうという感じですね。何か夢をかなえてしまい、次の目標が見えずにいるけど、今の安定を崩したくないから、停滞しているジレンマてきでもあります。美しさの名残を持ちつつ、少しずつ、フェイドアウトしていく感じを思いました。


真ん中の白い石はベリルです。隣の緑がエメラルドと売られていたもの。エメラルドとは宝石質の緑色のベリルをそう呼びますが、私の鑑別の知識を習った先生ならたぶん、これをエメラルドと呼んだら怒りますね。でも、お店ではエメラルドと行った方が高く売れるので、そう名前がついていることが多いです。とにかく緑のベリルですね。でもこんなに緑なベリルはあまりないのでわたしはエメラルドと呼びたいところです。その方が夢がありますし。なにより私はこのもんやりとした色が好きです。

とがった石は水晶。その隣は白いラブラドライト、レインボームーンストーンと言われるものです。そして、なんとなく混ざっているシャガールとかルノアールみたいな色の石はトルマリンです。紫がアメシスト。

藤色の石はとがったのと丸いのとありますが、クンツァイト。スポデューメンのピンク紫の物をクンツ博士が愛したのでクンツァイトです。緑の物はヒッデナイトという名前で呼ばれていますが、二つともスポデューメンですね。

ちょっと暗い色の緑はジェイド、ヒスイと呼ばれる石と同じ岩石ですね。ヒスイというのは、この岩石の中のものすごくきれいな緑の部分を言います。結晶化していない岩石でたまに緑のところや白のところもあります。同じ石ですが、色が違います。

天然の石のこういう混ざったような、何色と判別しにくいようなそんな色合いが好きです。その色を一つ一つピックアップしつなげているので、私のアクセサリーはたいてい一点ものです。同じような色や形、石の種類をあまりリピートして買わないからです。ちょっと変わってるなあこれと思うような石を選び、その中の一個を選んで組み合わせていますね。それが面白いのでアクセサリーを作っているようなものですからねえ。

サイズは16cm、 4500円で売ろうと思っています。5月2日の中野トナカイのイベントでお目見えする予定です。


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