見出し画像

あなたはおかあさん1

親と子

①親子のつながり

この世に生きるかぎり、親なくし自分の存在はありません。
子どもを産み、親に育てられた間柄でありながら、年をとった人たちの自殺や、わが子を殺したり捨てたりする親などの事件が頻繁に報道されるのを見聞きしたり、どうにもなりがたい宿命的な親子関係をみた場合、親子の関係とはどういうものなのかを考え直さずにはいられません。
今の私たちは人間として生きてゆくのに何が大切なことかを、好みで決めている傾向があります。
「親のひざの上にいる間が一番安心」というように、子どもは親もとで、心身ともにひとときも休むことなく成長していきます。その子どもの成長を見守りながら、親は自分の思いにこたえてくれたら、という期待と、思いどおりに育ってくれないかもしれない不安とを、常に感じているに違いないでしょう。そして、子どもが年をとるにつれて、親である自らの資格が子どものうえに嘘偽りなく映しだされる姿に、人生の厳しさをしみじみと感じるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?