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物と心と文化

九條です。

奈良の薬師寺のもと管主であり、後に法相宗ほっそうしゅうの管長も務められた高田好胤たかだこういん氏(1924〜1998年)は、今から約50年も前の1970年代にすでに、

「物で栄えて心で滅ぶ」

と警鐘を鳴らしました。

物質が豊かになると、人の心は貧しくなるのでしょうか?

それは今、歴史が証明しつつあると感じます。今から100年後の歴史家は、今の社会をどう評価するのでしょうか?

心が貧しくなると、文化は滅ぶと思います。
文化は、人の心が作り出しているからです。

人間らしい、豊かな温かい心が何よりも大事だと思います。

周りの人たちを思いやり、相手の気持ちを理解し、理性をもって自分の感情をきちんとコントロール(抑制)できる、そのような理性的で豊かな温かい心こそが、動物としての「ヒト」ではなく、人間としての「人」の根本的な存在理由(存在価値)であると思います。^_^


©2023 九條正博(Masahiro Kujoh)
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