「人間」という形態を選んで生まれてきたからこそ

今日も自然の多い場所に行って日の光に当たりながらボーっとする時間を取った。

そうしていると、太陽や自然のエネルギーがネガティブなものを浄化してくれ、新鮮でパワフルなエネルギーをチャージしてくれるので、気持ちが明るくなったり体がラクに感じられるようになったりする。

この時間がなければもっと疲弊しているだろうな~と感じながら空を眺めていたら、遠くの方に2羽の鳥が翼を大きく広げてゆったりと旋回しているのが見えた。

とてもゆるやかなリズムで広い円を描いているようすに、

「ああ、この鳥たちは鳥という形態を楽しんでいるんだな」

と感じられた。


「物質世界に鳥という形態を選んで生まれ、しんどいことも含めてやりたかったことをやって生きている」という満足感が伝わってくるよう。

そう思いながら鳥たちのようすを眺めていると、

「じゃあ、人間という形態を選んで来た私がやりたかったことって?」

とふと疑問に思った。

そして浮かんできたのは、結局人間としてのさまざまなゴタゴタも含めて経験して楽しみたかったのでは?という答え。

もう今はそういう心身が疲れてしまうネガティブなもろもろの事柄はもうごめん、という気分なのだが、やはりすべてを含めた「人間」というものを経験して楽しみたくて来たに違いない。


私が好きなスピリチュアルな世界には、人間からしてみれば魔法のような言葉もたくさんあふれている。

「至福の中で生きる」とか、「なんでも思い通りに引き寄せる」とか・・・

自分の意識が自分の現実のホログラムを創っているのだから、潜在意識でもそれを心から信じることができればその現実を創造することができるはずだ。

でも、おそらく自分を含め多くの人は顕在意識ではそれを望んでいても潜在意識では信じられなかったり、そもそも望んでいなかったりすることが多いのではないだろうか。

だから、そんな生き方を渇望しながらも、潜在意識が望んで創り出した苦しみを味わうことになったりする。

しかし、これも「人間」という体験の一部として、避けよう避けようとせずに味わって楽しむのもいいのかなという気持ちが、あの鳥たちを見ていてふとよぎった。


ところで、私が愛読しているブログでは、

「世の中が作ったモデルケースを追い求める必要はない」

と教えてくれていて、私もそれに大いに同感している。

ここでいうモデルケースとは、つまり生活でいえば

「いい学校を出て大企業に就職し、結婚したら家や車を買って子供を有名私立校に入れ・・・」という、いわゆる世間的に「よい」とか「成功者」とみなされるケースのことだ。

そんなモデルケースはさまざまな場面において作られている。

私が気づいたものでも、成功した起業者、独身者、移住者、よい妻、よい母、よい嫁、よい友人、よいご近所さんなどのモデルケースがあると感じる。

そういう幻想は、人々をそちらに駆り立てて疲弊させ、エネルギーを奪い合うようになることを目的として作られているのだそうだ。

確かに、「これがよいケースです、成功者です」と言われてそちらを目指しても、自分にとってはなんの喜びも感じられない生活であったり、まったく向いていなかったりすればつらいだけだ。

また、その生活がなかなか手に入らないときに感じるイライラや疲労感・・・

人々に幻想を追わせ、無駄なエネルギーを使わせる「モデルケース」は、疲弊してしまって他の人からエネルギーを奪うしかない「エネルギーバンパイア」を増やすには役に立つのだろう。


今日鳥たちを見ていたとき、私がスピリチュアルな世界を探る中で出会った「成功者」、

ー自分の才能や能力を活かして生きながら仲間にも恵まれ、経済的な不安もなくいつも楽しく満たされて生活しているー

そういう人たちも一つのモデルケースなのだと気づいた。

この人たちは確かに存在しているし、しかも自分の意識でそんな生活を創造できている。

それは本当にすばらしいことだし、本人も心から満足しているのであれば何よりだと思う。

しかし、他の人がこれを望んで追い始めてしまうと、潜在意識がそれを望まずなかなか現実化しなければ劣等感や不満で疲れ果て、波動も重くなってしまうだけだ。

憧れの人の生活を理想とし、そこを自分の目的地としてイメージングに利用することはおそらく有効だと思う。

潜在意識がそれを望むようになれば、そのイメージや感情・思考のエネルギーが次の現実を創るから。


しかし、それを叶えることばかりを渇望して疲れてしまうのではなくて、

「自分には自分だけの、人間として経験したいことがある」

ということも心の中に置いておくとよいのではないだろうか。


それは顕在意識ではつらく経験したくないことかもしれない。

それでも「人間という形態を選んだから経験できたこと」ととらえ、できるならば楽しんで味わえたら。

そうしながら意識の上では常に理想の生活をイメージし続ける、というのが今の自分にとってはベストなのかもしれないと思った。

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