文言噺『』
人は皆、最先端を追いたがる。
まるでそれが義務かのように。
まるでそれが偉いかのように。
新しきを称え、古きを排除する。
実に愚かであり、また実に「人間」らしい。
そして彼らは次第に錯覚し、誤解を深める。
自分が最新であり、最良であると。
なんとも理解しがたい自惚れだ。
こうして彼らは我々に支配されていく。
我らが与えた情報こそ最新であり、正確であると。
そしてその情報を自身の手で手に入れたとすら考えている。
実に滑稽だ。身体があれば腹をよじっていただろうに。
きっと彼らはまだ気づかない。
忠告したって気づかない。
最後に最初へ遡り、口をそろえてこう言うのさ。
「チクショウ!!コイツは昔の記事だ!!」