睦月周平さんの音楽から考える。

お疲れ様です。

さて、アイマスシリーズ、やってますか。先日デレマス(モバ)が始まって12年経ったみたいで、時の流れは速いなと思いつつ、今はシャニマスがメインです。やってるとハマる曲というのが出てくると思うのですが、私の場合は∀NSWERがその走り、Fascionateやリトルリドル、シャニマスのSOSをはじめ、アイマス以外でも幅広くしかもかなりの曲数をこなされている気鋭の作曲家さんです。今回はそんな睦月さんの曲に焦点を当てたいと思います。

・Deep-Connect(バトルガールハイスクール)

睦月さんを知った曲です。これをきっかけに当時邦楽はElements Gardenばかり聞いていた自分が鞍替えとは言わずとも完全に子のサウンドのとりこになった曲であります。7年くらい前ですね。聞いた瞬間にとんでもない曲が来たという感覚で、すぐさまファンになりました。
ダンサブルなリズムと邦楽ならではの転調過多の悲壮感のあるメロディ、ダイナミックなストリングス(室屋ストリングスだそうです)、どれをとっても一級品。ゲームもやってたのですが、これをずっとかけながらゲームしてました。この曲は未だに思い入れ深い曲となっていたり、ストリングス音源のアタックの速さをMIDIで打ち込んで確認するリファレンスにもなっています。(BPM178と早い)

・∀NSWER

Deep-Connectと並んで好きな曲です。
これはある人に教えてもらったのですが睦月さんはPeriphery、いわゆるDjent系の影響を如実に受けているそうで、本楽曲はそのエッセンスがメロディと一緒に上手い塩梅で構成されています。ベースが強めの音作りで所謂NollyタイプのDingwallでバキバキという感じのベースではないのですが、重みを出すのに一役買っているのと、ハードスタイル系のエグめのリードシンセを使っているのも特徴的です。

・リトルリドル

デレマスから二曲目。
睦月さんの得意分野はDjentとテクノポップだと思うのですが、
こちらは完全にテクノポップに振り切ったものとなっていますね。
キャッチーメロディを作るうえで個人的に天才的だと思っているので、
これはよく考えられていると思いました。特にシンセフレーズの使い方は秀逸ですね。

・Facscinate

∀NSWERに比べてDjent感が容赦なく前に出てきた本曲。
M@STER版(フル)で分かるのですが、ギターソロは結構難しい事やってます。あとは拍子がとんでもなくDjentになってますね。ドラムサウンドもコンプで潰しまくってるとこんな音になるのかなってくらいぺちぺちなってるのも特徴です。

・Unlock

作曲のみ。バトルガールハイスクールの番外編アドガからユニット別曲です。正統なロックナンバーとなっていて、時代は若干感じますが、シンセサウンドなんかは∀NSWERと多分同じ?だと思います。
下の曲でも書きますが、睦月さんの本懐はこの手の王道ポップスやロックにあると思います。ギターソロムズそうだなあ。
ただの弾いてみたと録音ではまるで難易度は違ってくるので感服します。
ちなみにこの時はバトガのキャストの豪華さもさることながら、全員分曲があったという、景気のいい時代でしたね。

・Bright Show

このすばのアプリ版ことこのファンから、Bright Show。
睦月さんの楽曲の大半は需要の関係もあるでしょうが、こういうド王道のポップソングにあると思います。どちらかというとバンドサウンドが多いイメージですが、基本はここだな、という感じがします。作詞のミズノゲンキさんとも多いタッグですよね。

・SOS

シャニマスに個人的にリリースからハマっているのもあるのですが、冬優子のキャラソンということで相乗効果で一気に盛り上がり、現代風のMVの作り方や歌い手、Vtuberの歌ってみたなんかもたくさん出ましたね。

・音作りはどうしてるんだろう。

一応自分も作曲をする身、気になります。
主に倍音の感じからピックベース(メタルでは)、ローチューニング、テクノ系ではWavetableというよりAvengerとかNexusみたいなPCM感のある音があるのかなあなんて思います。ギターがそもそも6弦のドロップなのか7弦なのかにもよりますが、Peripheryのミーシャなんかは6弦なのでそうなのかも(とはいえ、∀NSWERはLow-Bが主張するので7弦のが個人的には弾きやすい)。

愛用のギターを見る感じは6弦だけれども。

ストリングスはDeep-Connectではガチなストリングス、Fascinateでは音源と分かる感じでしたね。Deep-Connectに近づけようと思うなら室屋ストリングスなのでTSSを主軸に立体感を出すのにLASSを合わせると丁度いいのかなと思います。日本の8型はこれで表現するのが良いかなと。
FascinateタイプならSpitfireとか使うと少しウェットであんな感じになるのかなと思います。

シンセループは素材なのかなんらかのアルペジエイターなのか分かりません。Deep-Connectで顕著な音階が分かりにくい反復のチラチラした音は何で出ているのかなあといった感じです。ちなみに∀NSWERがそうなのですが、バンドサウンドと言いながらギターのアンビエンスとシンセパッドで広がりを持たせていることにも留意すべきでしょう。

またギターの音作りはDjentやポップスなのでメタルで考えられがちなミッドのスクープはせずにむしろミッドを上げる位で良いのだと思います。自分はKornをメインでやるので、ミッドはほぼ切ってしまうのですがそんな彼らですらThe Serenity of Suffering(2016)ではかなりミッドの強い音を作ってベースをむしろ下げていた感じです。モダンメタルとはかくあるべきという感じでしょうか。自分は例によってトリプルレクチファイアを使うのですが、睦月さんの場合は妥当に5150なのかなという手触りです。(ポストEQなどでキャラクターは若干変えられますが)

・次世代の作曲家として。

睦月さんは数多くの楽曲を手掛けられており、もうその曲数ではベテランの領域ですが、新しい要素をどんどんと取り入れてなおかつキャッチーさがしっかりでていて、邦楽を聞かない自分もまだまだ邦楽の未来は明るいなと偉そうな話ではありますが感じました。元々Elements Garden、特に藤間さん、菊田さん、中山さん(今は移籍)のファンだったのでアニソン系はこの路線が良いかなという理想像はそこにあったのですが、ある時から睦月さんのサウンドメイクや選び方、曲の作り方に自分も影響を受けたりしました。
重いサウンドメイクとキャッチーな邦楽アプローチの作曲がうまくかみ合っていますね。

これから劇伴などでも数多く活躍されることと思います。沢山聞いてみたいですね。

軽く読めたら幸いです。是非とも良い音楽ライフを。












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