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きれいになりますように...

6月末にバリへ行ってきました。

ホリデーシーズンで親子やカップル、ひとり旅、欧米からアジアからたくさんの人がきており、さすが観光地!な雰囲気を味わってきました。

忘れちゃいけないのが、バリの環境観察。
街を移動していて目に入ってきてしまうのが、川にぷかぷか浮かぶゴミ、橋の脇に積み重なっているゴミ 涙。

初めてインドネシアに来た時からゴミ問題は気になっており、7月中は、ゴミやプラスチックについて改めて調べていました。その中から、インドネシアの取り組みや、もしかしたらエコかも?と思ったことをお伝えします。

ゴミの収集・管理とオンラインプラットフォーム

TPS-3R 「廃棄物処理施設-3R」

インドネシアは日本のようにゴミや資源の回収システムが整っていません。そのため、有志の人が地区の個人宅からゴミを回収し、収集場に運ぶ仕組みなっています。サービスを利用する人は月々利用料をその有志の人に支払って回収してもらいます。

それぞれの地区で集められたものが、市内のより大きな最終処分場へ運ばれていきます。日本だと、焼却され灰を埋め立てるかたちですが、インドネシアではそのままオーバーダンプ(野積み)されます。

ジャカルタの廃棄物が捨てられる最終処分場 [じゃかるた新聞]

現地の地区にも収集サービス用のゴミ箱が去年配られ、週に2回ほど回収に来るのを目にします。

収集三輪バイクと回収ボックス
周りにすでにゴミが…

荷台の後ろにNOZOMIと書いてありますが、インドネシアではこのスタイルの三輪バイク車のことを指すらしいです。どこでNOZOMIを知ったんだろうか。

Bank Sampah 「ごみ銀行」

ごみ銀行は、ペットボトルや空き缶など資源になるものを集め、その時の時価総額で換金、銀行の通帳のように記入し貯金をしていく、というシステムです。ある程度期間が過ぎたらお金を引き出せるようで、すぐ使ってしまわないようにする工夫が意外と受けているようです。

TPS-3Rは行政からの取り組みになりますが、ごみ銀行は元々は、企業やNGO、また地域の人の自主的なリサイクル活動として始まったようです。現在は、廃棄物を減らし、資源を活用するための1つの取り組みとして行政からの支援も行われているとのことです。

ごみ銀行のイメージ [Tribun Tangerang]

現地にごみ銀行は市内に2ヶ所あるようです。そのうちの1つ、Berkah Jaya Plastisindo(ベルカ ジャヤ プラスティシンド)では、プラスチック廃棄物からtali rafia という荷造りなどに使えるテープを作成できるようになったというニュースがありました。

現地のごみ銀行 [Smash]
廃棄されたプラスチックからテープを作れるように [InfoPBUN]

地図にはマークされていませんが、友人が以前、上記の地図内のKumai(クマイ)で活動する女性の農業グループの施設を案内してくれて、その敷地内でごみ銀行のようなことをしているのを思い出しました。また話を聞いてみたいと思います。

集められた空き缶やプラスチック類
クマイにて

Octopus  「オクトパス」

タコのようにものをたぐり寄せたいという思いから英語の「オクトパス」と名付けられ、2020年に設立した、循環型経済プラットフォームです。現在、21都市に展開し、利用者が20万人に達したそうです。

オクトパスの記事 [読売新聞 2023年7月2日]
母が教えてくれた

自宅で分別、アプリで回収依頼、希望の時間にPelestari Octopus(オクトパス保全活動者)と呼ばれる人が回収にきてくれるというシステムです。回収するものは、個人ならプラスチックから、中〜大規模の団体ならほかの資源(段ボールや電子機器など)も、いろいろ収集しているようです。

オクトパス サイトイメージ [Octopus]

詳しいことはまだ掴めてないのですが、商品を開発する側の企業やすでに触れたTPS-3Rを行う行政とも協力しているようです。オクトボックスと呼ばれる回収ボックスが街にもあるようで、ジャカルタなど都市に行くことがあったら探してみたいと思います。

日常の生活から見えたエコなこと

植物の葉っぱの利用

屋台で買ったバビグリン と お店で食べたナシゴレン

バナナの葉でお持ち帰りを包む、お店で食べるならお皿がわりにするというのがバリでは主流でした。

(左3枚)janurを筒状にし、ココナッツで煮たお米を入れ蒸し、出来上がったlepet
(右2枚)市場で買ってきたばかりのketupatの包みと出来上がり

葉っぱを利用するというと道端でこういうものが売っています。
janur(ジャヌール)と呼ばれるヤシの木の葉っぱで包まれた、lepet(レペッ)という少し甘いちまきや、ketupat(ケトゥパッ)という日本より硬いお餅みたいなものがあります。

自然のものをそのまま使い自然にかえる、1番負担のないこと+外国人からしたら南国感とローカル感が味わえて楽しいですよね。

水はガロンボトル

ボトルのふたを開けてディスペンサーをつけて使う

蛇口からの水は飲むには、料理にはNGということで、水を買って使っています。水のガロンボトルは1つ19リットル(アメリカだと1ガロン3.785リットル、イギリスだと4.546リットルの単位です)で、5000ルピア(47円ほど)とびっくりするくらい安いです。補水してくれる店でボトルを洗浄し、同じボトルに入れてくれるので、リユースができ便利です。

量り売り

市場は量り売り

日本でも少しずつ耳にするようになった量り売り、欧米ではbulk shop(バルクショップ)と呼ばれています。現地の食料調達先である市場は、基本量り売りです。一手間ですが、自分で袋やタッパなどを持っていけばプラスチック袋の使用を減らせると思います。

きれいな街、海、山を願って

現地にいて目にするのは、子どもも大人もそこら辺にポイッとゴミを捨てていることです。分別や3Rについて学ぶのはもちろんですが、まずはちゃんとゴミをゴミ箱に捨てることからかなと…。

母に聞いたところ「日本も60〜70年代、ゴミすごかったよー」とのこと。インドネシアはこれからもっと経済、消費が伸びると思いますが、このまま廃棄物が積み上がることなく、きれいな国になることを願っています。せっかくきれいな海や山があるので!


参照

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