見出し画像

精神科CNSが注目するモンテッソーリ教育の理念

背景

 こんにちは、精神看護CNSのいくら軍艦です。普段はナースとして病院で働いておりますが、第2子妊娠中に胎盤に異常が見つかったため、自宅安静中になっております。精神看護CNSというのは、看護師の中でも精神科看護の専門ナースという意味で、一昨年認定を取得しました。人の発達に関してはゼミの発表もしましたし、勉強はしております。しかし、実際の子育てというのはとっても大変ですし一筋縄では行かないことばかりです。今私は1歳7ヶ月の男児を子育て中ですが手先がぐんぐん器用になってきて片付けの習慣もでき始めてすごいなあ人間はと思う毎日です。
 今回はそんな私が学びたいなあと思う教育法に出会いましたので、その紹介と少し私の実践を紹介したいなと思います。

私が捉える「子育て」

 別の記事にも少し記載していますが、私は完璧な母親にはならないということと、子どもにとっての「心の安全基地」になろうという目標があります。そんな思いでいる私がこれだ、と思った教育法は「モンテッソーリ教育」です。最近良く聞かれるようになりましたが、子どもを「尊重する」姿勢がとても共感できる内容だなと思いました。
 世間では子どもへの虐待が問題になって児相も大変ですよね。虐待にも様々な背景があると思われますが、根底には一つの概念があるように思います。それは子供の「供」という(今では「子ども」と表現することが多くなりましたよね)漢字にも現れています。「供」には従者、付き従う人という意味があります。しかし、人生は大人に付き従うことではありませんよね。環境や関わる人の影響を受けながら、人生に満足感を得ていくためには、自分の力で成長・発達していかないとなりません。私は、親の責任はその手伝いをすることだと思っています。(まだ子育て完了してないのに偉そうですけどそんな子育てを目指したいです)最低限管理・監督していかなければならないことはあるにしろ、できるだけ関係性は対等で有りたいものです。

著書の紹介

 モンテッソーリ教育はこれ一冊でOKと思う著書に出会いましたので紹介します。0~3歳までの実践版モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす/藤崎達宏この著書の良いところは、一般家庭でできる実践がたくさん書いてあることです。
 ナースは日常生活援助に加えてセルフケアを自立する援助もしますけど、子どもに対してどのようにしていけばよいかが記載されています。それも、子どものやる気を損ねず、興味・関心を尊重しながら実践できることろも魅力です。誰でもやり方を矯正されたり、選択を尊重されないことは嫌ですよね。子どもの要求を尊重しながらも生きていくにあたって必要な能力を身に着けてほしいなと思います。

モンテッソーリ教育とは?

 著書には「子どもを観察する、これこそがモンテッソーリ教育の原点なのです」と紹介されています。

「今日一日だけは、いや、これから一時間だけは口や手を出さないで我が子を見守ってみよう、と決めるのです。すると、我が子の今が見えてきます。この子は今こういうことに興味を持っているんだなとか、こんなに手が動くようになったんだといったことに気が付きます。また、いつもだったらここで私が代わりにやってしまっていたんだなとか、部屋のこの部分が邪魔して、一人でできないでいるんだななど、親が反省すべき点にも気づかせてくれます。p.12

「そうしてはじめて、この子は今手をつぼめてみたいという衝動にかられているんだな、では手をつぼめるお仕事を提供してみようかな、と方針が見えてくるのです」p.13

 観察して欲求を汲み取る、こんな親のスタンスなら、子どもはやってみたいことに意欲的になるんじゃないかなと思いました。矯正されるとやる気を失うのの逆ですね。私はこのスタンスに共感して、私もやってみようと思うに至りました。

やってみた取り組み「お仕事」

 まずは幼児教育でも推奨されている手指の巧緻性を高める遊びです。モンテッソーリ教育の著書を見るとこのことを「お仕事」と称しているのがほとんどですけど、集中力を養う立派な「お仕事」なんですね。

自宅でやっていた「お仕事」を一部紹介します

①タピオカストローをペットボトルの口に入れるお仕事
 遊びすぎてつぶれている・・・7~8ヶ月のときに作って与え、1歳になる前にストローを全て中に入れられる様になりました。

画像1

②ペグをさすお仕事
 9ヶ月くらいのときに提供し、11ヶ月で1~2個させるようになり、今では全部さして必ずテレビの前に展示しに行ってくれます

画像2

③貯金箱とお金を入れるカンカン
 1歳ごろ幼児教育で上手にお金を入れているのを見てびっくり。今年のバレンタインデーに買ってあげました。お金はおもちゃ。カンカンを開けるお仕事もできるようになってます

画像3

④ボンボンをスプーンですくって箱に入れるお仕事
 おもちゃのトラックにのっけて走らせるなど勝手に応用されたりしてます

画像4

⑤バナナかけとS字フック
 著書に実際に書いてあったお仕事を拝見し真似させていただきました。これはまだできないです。つまんでひっかけるところをひたすら見せてます。本人はやりたがってますけど、できないので大人に依頼してくる(大人に依頼できたことをほめてます。ぬかりなし)
 なにげなく入れ物がフレッシュロックなので、蓋を開けたりしめたりすることもできます。

画像5

いろいろ提供しているだけあって、手先の器用さはうちのこすごいんです。床に落ちている米粒とか拾ってきてびっくりさせてくれます。(ちゃんと掃除しよう)「ポイしてきて」と言うとゴミ箱に捨ててきてくれます。成長が素晴らしい。

やってみた取り組み② 洋服を片付ける場所を決める

 こちらをやってみた動機は、「子どもは大人の数十倍場所などの秩序に敏感だ」という著書からの影響です。あと私達夫婦が片付けられなくて、モノを探すのに時間をついやしてきたので、子どもには「洗濯物をたたんで入れる」「同じ場所に戻す」「引き出しから出して使う」という習慣を身につけてもらって、これからの人生に役立ててほしいという願いがあったんです。それをやってみた写真がこちら。

画像6

 服の選択とかはまだできませんが、尿が出た際におむつを持ってきてくれるようになりました。環境を整えるってこんなに大切なんだと実感しましたね。(おしりふきがあちこちいかなくなったので大人も助かっている)
 棚はこちらで購入。子どもが揺らすと倒れちゃうくらい軽いので隣の棚に固定してます。

まとめ

 子どもと接するときに大切なことは、今の彼の興味・関心をアセスメントして尊重する。できるだけ対等な関係でいることだと思います。
 これから2人目出産に向けて、更に環境を整えていこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?