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春の便り:枝垂桜と五重塔

今日は冷たい雨が降り続ける肌寒い一日でしたね。
せっかくなので、一足先に春の便りをお届けします。
皆さまの気持ちが少しだけ春めきますように。

今回のモチーフは、京都にある醍醐寺の五重塔と桜です。

この五重塔は1000年以上前の建物で国宝だそうです。
桜との相性も抜群ですね。

水彩画で描いたら、こんな感じになりました!

どうかしら・・!個人的には、紅葉の次に難しいのが桜なので、ドキドキしながら描きましたが、思ったよりも桜がふわぁ〜っと広がっている感じを出せたかと。

桜を描くときのポイントは、こちらだそうです。(By先生)
・スケッチブックの白を活かす(桜はほとんど白に近いので)
・オペラ(絵具)はなるべく薄く、ほんのーーーりピンクがちょうどいい
・紫や赤紫などで桜の陰影を描いていく

こちらが制作過程です。

まずはスケッチ。といっても、ほぼ五重塔のシルエットのみ。
《First Wash》
水で濡らしたスケッチブックに
空(コンポーズブルー+ウルトラマリンライト)と桜(オペラ)を。
空の絵具が下に流れすぎないよう、スケッチブックの角度はほぼ水平に。
《Second Wash》
背景の新緑(コンポーズブルー+パーマネントイエロー)を描き込む。
すると少しずつ桜を浮き上がってくる。新緑なので黄色は気持ち多めに。
《描き込み①》
五重塔の暗い部分(ニュートラルチント+バーントシエンナ)を描き込んでいく。
桜の部分は描き残す。(暗い部分をちょんちょんするのが意外に難しい)
《描き込み②》
桜の影を描き込む。陰影の部分は先に水で濡らし、そこに
紫(ウルトラマリンブルー+オペラ)や赤紫(+オレンジ)を重ねる。
白い部分を残すよう、細心の注意を払いながら。
《描き込み③》
桜の枝や五重塔の柵など細部を描き込み、
紫や赤紫、白の絵具をスパッタリングして完成!

桜は毎年この時期にしか描いておらず、今年が3周目になります。相変わらず桜は難しいですが、ピンクのベタ塗りだった頃と比べると、ようやく陰影をつけられるようになった気がします。せっかくなので、これまでの桜作品を過去から遡っていきます。


2年前の作品(2022年3月)
初めて桜を描いた作品。
ベタ塗り万歳!と言わんばかりにオペラを塗りまくっています。
2年前の作品(2022年3月)
野外で本物の桜を見て描いた作品。ちょっとだけ紫で影を入れられています。
ちなみに中央にいる水色の物体は、その場にいた幼稚園児。
2年前の作品(2022年4月)
桜の間から空を覗かせようとしたら結果、虫食い状態に!
水で濡らしたスケッチブック上では、想像以上に絵の具が広がることを知った日。
1年前の作品(2023年3月)
空の虫食いを抑えられるようなってきた頃。
空を描くときは、筆先を”ちょん”するくらいで十分だということを確認。
逆に桜の影の入れ方が分からず、グレーっぽいシミに。まだまだ試行錯誤が必要。
1年前の作品(2023年3月)
だいぶ桜の軽やかさを出せるようになってきた頃。
ちょっと桜が薄い気もするが、ベタ塗りは晴れて卒業!!
1年前の作品(2023年4月)
・・・かと思いきや、わずか1ヵ月でベタ塗りに後戻り。
まだまだ再現性高く、桜を描ける状態ではなかったようです。
(実はこの作品、全体的に納得がいかず、noteで公開していませんでした・・)
今年の作品(2024年1月)
ベタ塗り、虫食い克服!
軽やかさな雰囲気がようやく出てきました!
今回の作品
どうでしょうか?ようやく陰影もついてきた気がします。
これからはさらに陰影レベルをあげるぞー!

結果、3年分の春の便りでした!

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