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事例、下さい!「事例マン」との向き合い方 #自分を磨くnote

どうもー! 靴磨くマーケターの小東(こひ)です。

この #自分を磨くnote では25歳で結婚し、ベンチャー企業でCMOを務めながら、あちこちで靴を磨く私が、

特に若手のビジネスパーソンを対象に、普段の生活やマーケティングのお悩み、革靴の汚れをスッキリさせますっ!

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今日のテーマは「事例をください、と言う方の心理と向き合い方」です!

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今日、マーケ・営業部内でマーケティング施策について話していたら、こんな話題になりました。

「客先で、なにかと『事例』が求められる」
「営業、セミナー、記事コンテンツ……どこでも『事例』のニーズがある」

私はコンテンツマーケティングに5年ほど携わり、営業同行やセミナー運営でお客さんと触れ合う機会も多いのですが、かなり心当たりがあります。

そうした「事例マン」について今日は考えていきたいと思います。


■事例集めは、興味や憧れを充たす担当者の叫び説

この心理はなんなのだろう? 本当に事例が必要なのでしょうか?

ここからは私の仮説なのですが、企業のマーケティング・広報担当者さんは恐らく「事例」を集めて勉強したいのではなく、

「他社が何をやっているのか知って安心したい(興味・好奇心)」や「自分たちも頑張ればこうなれるかも(憧れ・焦り)」という気持ちを充たすために集めているのではないかと。

普段は自社業務できっと忙しいですから、センセーショナルな他社の事例を注入することで、電気ショック的に自分や上司に喝を入れるわけです。


■支援会社に必要なのは根本原因を視野に入れた施策

ただし、事例はあくまで事例です。戦略設計やそれを考えるプロセスは、そこまで簡単に模倣できるはずはありません。

他社がバズったから自社でもバズらせよう。とりあえず音楽に合わせて踊りやったり、猫耳女子だしたりしよう、みたいな話ではないはずです。

以前、Twitterでシャープさんとの絡みで有名なタニタさんに取材したのですが、KPIのひとつに、フォロワーと交流して開発した、Twitter限定の商品の販売数が挙げられるそうです。

これを聞いて「じゃあウチもシャープさんに絡めば、ええんや!」とはならないですよね。自社に当てはめるには、事例の抽象化が必要です。

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支援会社のマーケターとして、いつも心がけているのは「事例が知りたい」の先にある困り事にフォーカスする姿勢です。

担当者さんの「他社が何をやっているのか知って安心したい(興味・好奇心)」や「自分たちも頑張ればこうなれるかも(憧れ・焦り)」という気持ち。

この背景には、自社の悩み事をそもそも整理できていない、とか、なにから手を付けて良いか分からない、とか、見えている部分以上に根が深い問題だったりします。

そうした悩みを解決するのは、いくら最新で網羅性の高い事例集でも、足りません。

私は、「あなたの悩みは、実はここですよね?」という梯子をかけてあげたい。それを事例以外に、段階的に理解していただきたい。

例えば事例集のホワイトペーパーをダウンロードしていただいた方には、戦略部分の考え方の記事やホワイトペーパーを後日送付したり、基本をまとめたセミナーを案内したりします。

また弊社のそのセミナーでは、概念的な話・理論などは前半にまわし、個別具体的な悩みを後半の「質問タイム」で公開コンサルティングする座組にしています。

FAQできる資料はもちろん用意した方が良いのですが、結局のところそれだけでは改善されない。そのため「事例病」の奥にある真の病を診断し、根本原因に適した処方箋をお渡しするのが我々のお仕事なのかもしれません。

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以上、「事例をください、と言う方の心理と向き合い方」でした!

このnoteを書いていたらナイジェリア出身のタレント、ボビー・オロゴンさんの「魚が欲しいんじゃない。釣り方を教えてほしい」をなんだか思い出してしまいました。

多くの場合、テクニックや事例で救えるほど、そもそも軟な悩みじゃないんですよね……。


サポートしてくれた方、いつでも靴を磨かれに来てください。