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おとずれ号で行く“うたあかり”

おとずれ号で行く“うたあかり”

西鉄バスで行く長門湯本温泉。
2023年1月19日(木)〜2月19日(日)に開催される“うたあかり”を見に行った。
※価格は2023年1月時のもの

おとずれ号とは

おとずれ号とは、西鉄バスが2022年の夏から運行している、福岡~長門湯本温泉への直行便だ。
福岡県民なら知らない人はいないであろう“西鉄バス”。
しかし、その西鉄バスで山口県の長門湯本温泉へ行けることをまだ知らない人もいるんじゃないだろうか。

吉志パーキングエリアで休憩

片道4,000円、WEB予約であれば往復7,000円で、途中吉志パーキングエリアで休憩をはさみ、片道約2時間45分で博多・天神と長門湯本温泉をつなぐ。
博多~由布院を、JRのゆふいんの森号を使って約2時間15分。
そう考えると西鉄バスのおかげで、長門湯本温泉は福岡県民にとってかなり近い存在となったと言えるだろう。

長門湯本温泉とは

山口県の上の方にあって、福岡県からだと角島よりも遠くて萩よりも近い場所。
正直私は、西鉄バスのおとずれ号で直行便が出るまでは、存在すら知らなかった。

九州には温泉街がいくつもあり、「まあ似たようなもんだろう」と思っていたが、実際に行ってみてその景観の良さに驚いた。
2020年春に、温泉街が大規模なリニューアルをしており、超・超・超綺麗になっている。
夜になると木々や川がライトアップされており、温泉あがりにちょっと散策にはぴったりの道が出来ており、おしゃれなカフェや夜ご飯を楽しめるようになっていた。
1泊2日の温泉旅行でどこがいいかと聞かれたら、この長門湯本温泉はおすすめするだろう。

夜の長門湯本温泉

長門湯本温泉散策はまた別の機会に書こうと思う。

うたあかりとは

長門湯本温泉の温泉街を流れる音信川(おとずれがわ)を舞台に、“金子みすゞ”氏の詩をテーマにした灯りイベントだ。
なぜ金子みすゞかというと、彼女の出身地がこの長門市ということ。
メイン会場の1つである、竹林の階段と恩湯前の① 幻燈輪舞エリア では、詩の朗読と音楽にあわせてライトアップが行われる。
また、恩湯食前の② みすゞのお庭エリア、音信川河川公園の③ お魚たちの夢エリア、恩湯前雁木広場の④ 土あかりエリア では、地元の幼稚園児、保育園児、小学生たちの作品がライトアップされる。

うたあかりの会場

うたあかりは、長門湯本温泉全体を使って行われる。
エリアは7カ所に分類され、それぞれ簡単に書くと次のようになる。
① 幻燈輪舞エリア→メイン、詩に合わせてライトアップが動く
② みすゞのお庭エリア→紙で出来たモチーフのライトアップ
③ お魚たちの夢エリア→紙で出来たモチーフのライトアップ、全体で魚の形を表している
④ 土あかりエリア→萩焼きを使ったランプシェード
⑤ おとずれ川エリア→鳥や花を型取った照明が川に反射する
⑥ みすゞさんのモザイク壁画→モザイク壁画のライトアップ
⑦ 一ノ瀬エリア→白い折り鶴のライトアップ

② みすゞのお庭エリア に明るい時間に来てみた。
地元の児童生徒約3,000名による明かりのモチーフ、これが夜にどのように光か楽しみだ。

② みすゞのお庭エリア の点灯前

① 幻燈輪舞エリア は、昼間でも竹と階段が美しい場所。
ライトアップ用の機材が見える。

① 幻燈輪舞エリア の点灯前

夜のうたあかり

辺りが暗くなってくると、街灯やライトアップモチーフがぽつりぽつりと灯りだす。
真っ暗になると、昼の長門湯本温泉とは違う幻想的光の絨毯が出来上がっていた。

② みすゞのお庭エリア の点灯後
③ お魚たちの夢エリア の点灯後

有名な「私と小鳥と鈴と」の詩が流れた時には、かわいい光の小鳥たちが舞っていた。
他にも「不思議」や「大漁」、「こだまでしょうか」など全12編の詩とともに、変化する照明を楽しむことが出来る。

① 幻燈輪舞エリア 小鳥

恩湯食で夜ご飯

楽しくて歩き回っていると、体も冷え切りお腹も空いてきた。
恩湯食でライトアップを見ながら夜ご飯を頂くことにする。
長門湯本温泉の中心部にある恩湯食は、ガラス張りのおしゃれな飲食店だ。
今回は、長門鶏飯(左:900円)と恩湯食フライドチキン(右:350円)を注文。
恩湯食フライドチキンは運ばれて来る時から香ばしい匂いが漂い、かじりつくとザクッ、ザクっと音がするほどサクサクに上がっている。
味付けも胡椒が効いていて、この状態でも十分に美味しい。
奥にある茶色の液体はなんとメープルシロップ、これをお好みでフライドチキンにかけるとのこと。
「本当においしいのか?」半信半疑で少し垂らしてみると、想像以上にフライドチキンの塩気とシロップの甘味がマッチしていた。

長門鶏飯(左:900円) 恩湯食フライドチキン(右:350円)

長門鶏飯は、たっぷりのサラダの下に、酒蒸しされた鶏肉を発見。
サラダに酸味の効いたドレッシングがかかっているため、サラダ+鶏肉+米を一緒に食べるといいらしい。

恩湯食がある場所は、① 幻燈輪舞エリア、② みすゞのお庭エリア、④ 土あかりエリア、⑤ おとずれ川エリア に隣接している。
特に、② みすゞのお庭エリア がよく見える。
うたあかり限定メニューもあるので、ディナーとお酒を楽しみながらゆったりライトアップを楽しむのもいいかもしれない。

おわりに

長門湯本温泉の“うたあかり”、
心残りは、長門湯本温泉に泊まれなかったこと。
うたあかりは人気で、宿も埋まっていた、予約の際はお早めに!
また温泉旅館が多いため、1人で泊まれる宿自体が多くなかったので、今回は長門市駅の近くに宿を取った(その宿も素敵な宿だったので、別の機会に書く)。
温泉×ライトアップの旅行はとても良い思い出になるだろう。
うたあかりは2月19日までなので、ぜひ行ってみて欲しい。

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