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コミュニティ主体で動く暗号資産、アルトコインの波には要注意?

ビットコインが値上がりする中、アルトコインの波がきている。この1か月を振り返ると、ほとんどのアルトコインが、フィアット建てではもちろんのこと、BTC建てでも上昇している。過去にも似たような動きがあり、ネット上では「アルトコイン祭りキタァァァぁぁ!」なんて騒がれてたりする。中には年始から数倍以上に価格が高騰しているコインもあり、保有者にとってはまさに”お祭り”状態だ。日頃からビットコインの値動きを追っている私だが、正直この波がいつどのタイミングでくるのか、全くわからない。ただ、毎回の波をみていると、つくづく暗号資産はコミュニティ主体で動いていると感じられる。

例えば、NEM(ZEM)、LISK(LSK)、Monacoin(MONA)は、日本でも馴染みのあるアルトコインで、今年に入り価格を大きく伸ばしている。2017年以前からこの業界にいる人ならわかるだろうが、これらはいずれも強固なコミュニティをもつ。Twitterを覗けば、アカウント名や紹介文にコイン名を書く人や、「買い増し!買い増し!」「まだまだ上がるぞぉ!」などとヨイショする人で溢れかえり、今でこそ、そうした人たちは身をひそめつつあるが、今回、改めて集団が根強く存在していることがわかった。たとえ、プロジェクトにストップがかかっていても、それを信じて特定のコインをホールドし続ける人は一定数いるのだろう。

このようにアルトコインごとのコミュニティの存在を仮定した時には、やはり新規参入組が痛い目をみることになる。巨大な資産をもち相場をコントロールする人は、価格をある程度釣り上げた後に、大きな利益を得るだろう。長期ホルダーも価格上昇の恩恵を相応に受けるに違いない。ところが、「おっ、このアルトコイン今めちゃ上がってる!買ってみようかな!」と軽い気持ちで手を出した人らはどうだろうか。「お、いいね。上がってる。まだまだいけ!」なんて思っていたら...ストーン...orz。なんてことに。

つまりは、何が言いたいかわかるだろう。あるコインが大きく上昇しているからといって、下手に買いに動くことはリスクが高いということだ。これだけ揃ってアルトコインが価格を伸ばしているということは、誰か巨人が意図的にその流れを生み出しているにちがいない。ほとんどのコインがビットコインの時価総額の1%にも満たないのだから、それがさほど難しいことではないことは容易に想像がつくだろう。それだけ暗号資産マーケットはまだまだ流動性の低い市場なのである。今の状況でハイリスクを覚悟してアルトコインに賭けることを止めはしないが、投資判断の際にはくれぐれも慎重に。

アルトコイン上昇の流れが一巡した後には、さぁ、何が起こる?

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