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新型ウイルス初体験のぼくとビットコイン

何十億人という世界最大規模の民族移動が行われる中国春節休み。本来であれば、各国がチャイナマネーで潤う明るい時期のはずだが、今年はどの国も中国人お断りの暗い時期となっている。中国武漢で発生した新型コロナウイルスがヒトの移動とともに各地へと広がっていき、連日また一人また一人と感染者と死者の増加を報じるニュースが続いている。

そんな中、上海駐在で日本に一時帰国していた友人と今週久しぶりに飲む約束をしていたのだが、当日になって「ごめん、体調が悪い」とキャンセルの連絡が入った。中国...新型コロナウイルス...発熱...もしかしたら友人が未知の病に冒されているかもしれない。短絡的ではあるが、この時ぼくはとてつもない不安に襲われた。感染者数千人といってもその数は中国国内人口の1%にも満たず、亡くなっているのは高齢者が大半である。まさか、大げさすぎるといわれるだろう。しかし、今世界で起きている人類の危険を身近に感じずにはいられなかった。

この新型コロナウイルスと比較されるSARSが流行したとき、ぼくは10歳前後の少年であった。あの頃は、「さーす?さーず?」と何が起きているのかもわからなかったし、それによる経済や金融市場への影響を真剣に考えることもなかった。その意味では、今回の世界的なウイルス拡大はぼくにとって初めての経験なのである。今では当たり前のことだが、旅行者数の減少により観光業界が落ち込む一方で、ワクチン開発など医療業界が注目されることや、ウイルスの蔓延に反応して株式が売られることなどを実体験として改めて確認することができた。

そして、新型コロナウイルスが初体験といえば、2002年には資産として存在していなかった、ビットコインも同じである。直近では逃避マネーを呼び込んでいるとの指摘もある中で、今後はどのような影響を及ぼすだろう。SARSの終息までおよそ8ヶ月かかったことを考えれば、今の騒動は東京オリンピックの時期あるいはそれ以降まで続くと思われる。その間、新しいトピックスも次々に出てくるだろうが、経済や金融市場はもちろんのこと、ビットコインの動きをぼくなりにきちんと見極めたい。

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